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KDDI事故に思う、参入企業の制限は日本にとって「得」か「損」か

Record China    2022年7月8日(金) 16時0分

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KDDIが2日未明に発生させた通信障害は、復旧するまでに3日間もかかった。日本の通信業界では競争原理が十分に働かなくなり、そのことが、通信障害の多発の背景にあるとの見方が発生しているという。

KDDIが2日未明に発生させた通信障害は、復旧するまでに3日間もかかった。総務省は同障害を「重大な事故」と位置づけた。直接の原因とは言えないだろうが、事故の背後には日本社会が抱えてしまった市場原理とは逆行する動きが存在するのではないか。思い起こせば2018年にはソフトバンクが、2021年にはNTTドコモが障害を発生させた。通信キャリア主要3社がいずれも大規模なトラブルを出してしまったということは、個別の問題というだけでなく、通信業界全体を覆う構造的な問題が存在すると考えた方が自然ではないのか。

■事態の概要、原因不明の不具合引き金に連鎖反応的に事態拡大と判明

2日に発生した障害の概略はこうだ。KDDIは2日未明に、中継機器の一つであるコアルーターの一つを、旧製品から新製品に切り替えた。コアルーターの交換はしばしば行われる日常的業務という。ところが新しいコアルーターで、音声トラフィックの一部が不通になった。本稿執筆時点で、この音声トラフィックの不具合の原因などは発表されていない。

KDDIスタッフはただちに音声トラフィックを元の状態に戻す作業を行った。ところが、携帯端末については50分に1度は位置登録を行う。そのため、音声トラフィックを戻す作業に関連して、多数の端末からの「再接続要求」が発生した。その結果、情報が集中する「輻輳(ふくそう)」という状態が発生して機器が対応不能な状態に陥り、この「輻輳」が次々に拡大していった。

KDDIの事故では、単に携帯電話の利用ができなくなっただけでなく、KDDIの回線を使っていた金融や物流分野でも業務に大きな支障が出た。つまり現代社会では、デジタル技術を使った情報のやり取りがますます重要になっていることを痛感させられることになった。そして日本には情報ネットワークの管理や運営について、「不足している部分」があることを改めて痛感させられることになった。

■もはや社会に欠かせないが今も未熟なデジタル技術、必要なことは何か?

まずデジタル技術についての「歴史的評価」だが、「とても若い技術」と考えるべきではなかろうか。例を挙げてみよう。1970年代ぐらいまでは、時おり停電が発生した。しかし今では極めて少ない。経験の積み重ねで関連技術が成熟したことが背景にあると考えてよいだろう。デジタル技術については、しばらく前までは「パソコンが固まる」という事態が多発した。最近ではパソコンが固まることは少なくなってきたが、規模が大きなシステム障害はしばしば発生している。技術全体としてやはり未熟な部分が多く残っていると言わざるを得ない。

しかし人々の行動や産業にこれほど密接にかかわるようになったからには、デジタル技術は可能な限り迅速に「さらに成熟」してもらわねばならない。技術の進歩をもたらすために極めて有効なのが、競争原理をよりよく機能させることだ。

ところが、業界内部では、日本の通信業界では競争原理が十分に働かなくなり、そのことが通信キャリアの機器メーカーに対する評価能力や監督能力の低下などに結びついており、さらにそのことが、通信障害の多発の背景にあるとの見方が発生しているという。

■国民生活と社会の進歩にとって何が「得」になり何が「損」になるのか

国際情勢の要素はもちろん考慮すべきだが、産業政策の最終目的は自国の国民に対して責任を果たすことだ。国民にとって納得がいく社会が実現し、国民がきちんと生活できる状態であってこそ、さらに国民が国の将来像について、少なくとも一定以上の安心感を持ててこそ、社会は正常に進んでいき、その社会にある企業も順調に業績を上げることができるはずだ。

世界の状況を見れば、経済面における国と国の間にある「垣根」が取り払われることで、企業も人々も恩恵を得てきた。自由競争も、国と国の「垣根」を超えて広がってきた。だから、「選択肢」が増えてきた。さまざまなことを総合的に考慮した場合、国として競争原理にブレーキをかけるような方向が、国民にとって「得」になるのか「損」になるのか。

市場原理や競争原理を認めるならば、「排除」は少なくとも、技術の進歩や技術を利用した社会の改善にとっては「損」になると言わざるを得ないだろう。優れた技術を利用できないことは、自らの「体力消耗」につながるはずだ。

「今の局面における対立」に気を取られすぎると、長期的に有効なビジョンを持てなくなりかねない。何よりも大切なことは、「最終的あるいは長い目で見た場合に、何が得策か」ということをしっかりと洞察することだろう。

考えてみれば、江戸時代の日本は後に「鎖国」と言われるようになる政策を取っていた。門戸を完全に閉ざしていたわけではないが、日本人が取り入れられる西洋諸国の進んだ知識や技術には大きな制約があった。国内は確かに安定していたが、国全体としての競争力の増強では大きな後れを取ることになった。

そして日本は明治維新を通じて、外国に対しての開放度の高い国になった。進んだ知識や技術がどんどん入ってくるようになった。「鎖国」あるいは「閉鎖」という道が長期的に見て何をもたらすか、「開放」と「自由化」を推し進めれば、どのような状況が出現するのか。日本はかつて、そのことを経験したはずだ。(構成/如月隼人

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