人民網日本語版 2022年7月7日(木) 12時30分
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全国の複数の地域でデジタル人民元がラッキーマネー形式で発行されて消費を牽引し、「目新しい体験をした」消費者からは「使いやすい」という感想が続々と寄せられている。
商業施設やスーパー、農業取引市場、街中の小さな店……デジタル人民元は応用シーンが絶えず拡大発展し、実施が加速し、人々の生活に持続的に溶け込むようになった。全国の複数の地域でデジタル人民元が「紅包(ラッキーマネー)」形式で発行されて消費を牽引し、「目新しい体験をした」消費者からは「使いやすい」という感想が続々と寄せられている。人民日報海外版が伝えた。
■デジタル人民元の「紅包」で注文
「抽選に当たってもらったデジタル人民元の紅包で料理を注文した」「88元(約1760円)のデジタル人民元に当選して、コンビニでおいしいものを買った」……深セン市ではデジタル人民元の紅包を受け取った市民が、SNSプラットフォームでそれぞれの消費体験を発信した。
深セン、成都、蘇州、アモイ、温州……全国複数の地域でデジタル人民元の消費券を配布する形が相次いで採用され、消費の回復を促進し、商業の回復をサポートした。中国社会科学院財経戦略研究院の楊志勇(ヤン・ジーヨン)副院長は、「デジタル人民元は中国人民銀行(中央銀行)が発行するデジタル形式の法定通貨であり、実物の人民元と等価だ。デジタル人民元の紅包発行は効率が高く、消費を促進できると同時に、デジタル人民元を推進・拡大する役割もある。デジタル人民元の推進・拡大にはきっかけが必要であり、紅包発行を通じて、より多くの消費者にデジタル人民元を使うことに慣れてもらうことができる」と述べた。
実際、中国ではデジタル人民元のテスト事業が急速に進展しており、カバーする範囲は深セン、蘇州、雄安新区、成都、上海、海南、長沙、西安、青島、大連、北京、張家口、天津、杭州、福州、厦門、広州、重慶などに広がった。西安市民の劉さんは、「一番すごいと思ったのは、他の第三者決済プラットフォームと違い、デジタル人民元の決済はネットワークがなくてもできることだった。買い物して差し引かれるのはデジタルウォレットに入っているお金で、銀行の口座とも関係がなく、より安心して利用することができる」と話した。
重慶市江北区に住む李さんは、「まず『デジタル人民元』アプリで登録してデジタルウォレットを開設し、お金をチャージすると決済ができるようになり、この手続きは数分で完了する。使ってみると便利で安全だ。買い物して決済する時は、『デジタル人民元』アプリを開いて決済用のQRコードを表示させ、セルフ決済レジのスキャナにかざすと『ピッ』と音がして決済は完了する」と説明した。
■その場ですぐ開設 非常に便利
6月24日から26日まで開催された第11回中国(広州)国際金融取引博覧会ではデジタル人民元消費体験ゾーンが設置され、来場者がその場でデジタル人民元ウォレットの開設手続きをする様子が見られた。デジタル人民元で1元支払えばハンドドリップのコーヒーを1杯飲めるようになっていた。広州市民の陳さんも「業者がデジタル人民元の推進・拡大に取り組む様子を見て、博覧会の会場でウォレットを開設して、コーヒーを買った」と話した。
中国人民銀行(中央銀行)が発表したデータによると、2021年末現在、デジタル人民元のテストシーンは808万5100を超え、開設された個人用ウォレットは2億6100万件に上り、取り引き金額は875億6500万元(約1兆7513億円)に達した。業界関係者は「デジタル人民元を使用した決済取引ではリアルタイムの送金、手数料ゼロ、支払う側と受け取る側のオフライン決済が実現し、さらにコスト削減と収益増加につながり、社会一般、中小零細企業に実質的な恩恵と便利さをもたらし、金融・決済システムの公平性と包摂性の増強、金融の安定維持、金融リスクの防止、ユーザーのプライバシーと個人情報の安全の着実な保護にとってプラスになる」と指摘した。(提供/人民網日本語版・編集/KS)
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