中国の女性暴行事件、被害者はなぜ「軽傷」とされたのか?―独メディア

Record China    2022年6月23日(木) 16時0分

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独国際放送局ドイチェ・ヴェレの中国版サイトは21日、中国の河北省唐山市で起きた暴行事件で「被害者はなぜ『軽傷』とされたのか?」とする記事を掲載した。

独国際放送局ドイチェ・ヴェレの中国版サイトは21日、中国の河北省唐山市で起きた暴行事件で「被害者はなぜ『軽傷』とされたのか?」とする記事を掲載した。

唐山市の焼肉店で今月10日、食事をしていた女性グループに対し、男とその仲間が暴行を加えた。記事によると、河北省公安局は21日に事件の進展状况を公表し、容疑者には「騒動挑発罪及び暴行罪」の疑いがあるとした。通知によると、11日、事件に関与した9人(男7人、女2人)全員の身柄を確保。翌日には検察の許可が出て容疑者9人は逮捕された。

また、被害を受けた女性4人は病院に搬送された。そのうち2人は病院の検査を受け、治療後に帰宅。あとの2人は一般病棟に入院して治療を受けており、現在は快方に向かっているという。司法鑑定科学研究院は20日、入院中の2人のけがの程度を「軽傷(2級)」、もう2人は「軽微傷」と認定した。

事件の一部始終を映した防犯カメラ映像がネット上で拡散されると、多くの中国のネットユーザーが被害者のけがの状態や状況を公表するよう呼びかけた。さらに、「捜査関係者側が口をつぐんでいるのは意図的に情報を隠しているからなのではないか」との推測や、「けがを負った4人の女性のうち、3人がけがをして亡くなった」といううわさも出ていた。

記事は、「このほど最新情報が公表されると、さらに疑問の声が上がった」と説明。「映像には被害者の女性が無残に殴られている様子が映っていた。入院中の2人の鑑定結果が『軽傷2級』だったことは(事件に)関心を持っていた多くの人を驚かせた」とした。そして、「ニュースサイトは次々と法律知識に関する記事を掲載し、法律上の『軽傷』『軽微傷』が一般の人の理解と大きく異なっていることをまとめた」と伝えた。

中国の「人体損傷鑑定程度基準」によると、「軽傷」とは人の肢体又は容貌の損害、聴覚や視覚又はその他の器官の機能の障害、そのほか人の健康に中度の傷害を与える損傷であり、「軽傷1級」と「軽傷2級」がある。「軽傷2級」は、直接受けたけがや、そのけがによって引き起こされた合併症を指し、命に別状はない状態である。また、組織器官の構造や機能に軽度の損害を残すか容姿に影響を受けたもの、頭蓋骨骨折、脳神経損傷による神経機能障害、四肢の長骨骨折、骨盤骨折、内臓挫傷、外傷による流産はいずれも「軽傷2級」に属する。一方「軽微傷」は、肋骨、腕、掌、指の骨折や眼部外傷後の容姿や視力に影響を受けたものなどを指す。

警察によると、この事件の容疑者のうち少なくとも1人について、監禁やインターネット賭博によるマネーロンダリング、集団暴行、賭博施設の開設など、他の罪状についても手がかりが見つかったという。その他、関係者が反社会組織関連の疑いがあるかどうかについても「現在捜査を急いでいる」とした。(翻訳・編集/刀禰)

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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