中国市場でシェア急落、ナイキやアディダスはなぜ売れなくなったか―中国メディア

Record China    2022年6月20日(月) 10時0分

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17日、中新経緯は、ナイキ、アディダスといった欧米のスポーツアパレルブランドが中国市場シェアを大きく落としているとし、その背景について紹介する記事を掲載した。写真は中国のナイキ売店。

2022年6月17日、中新経緯は、ナイキ、アディダスといった欧米のスポーツアパレルブランドが中国市場シェアを大きく落としているとし、その背景について紹介する記事を掲載した。

記事は、アディダスが先日発表した今年1〜3月期の業績報告で、売上高が前年同期比0.6%増の53億200万ユーロ(約7500億円)だったと紹介。欧米市場では成長を維持した一方で、大中華圏での売上高は前年同期比35%の大幅減になり、4四半期連続で前年同期比10%以上の減少となったことを伝えた。

また、ナイキも2021年12月〜22年2月期の売上高が同5%増の108億7000万ドル(約1兆4600億円)となったものの、大中華圏では同5.2%減と21年9〜11月期の同20%減に続くマイナス成長になったと紹介している。

そして、アディダス、ナイキとも大中華圏での業績低下の原因について新型コロナと供給難を挙げたとした上で「実際、昨年の新疆綿騒動以降、中国国内では業績を回復することができないままで、逆に安踏(ANTA)、李寧(Li-Ning)といった中国ブランドが業績を大きく伸ばしてきた」と分析。21年のナイキ、アディダスの中国市場シェアは合わせて40%まで減少し、18〜20年の43%台から3ポイント低下した一方、安踏が16.2%と14.8%のアディダスを初めて抜き、業界4番手の李寧もシェアを8.2%まで増やしたとした。

小売の専門家である上海のコンサル企業社長・胡春才(フー・チュンツァイ)氏は、「これまで中国ブランドはイノベーション力が不足し、デザインも海外ブランドを模したようなものだったが、近年では研究開発の強化に乗り出している。そして、中国の若者が海外ブランドに魅了されなくなり、国産ブランド品のブームが起きている」と分析するとともに、中国ブランドはECやSNSを使った販売戦略にも長けているとの見解を示した。

記事は、業績低下に歯止めをかけたいナイキやアディダスも中国の消費者の購買意欲を高めるようなアクションを起こしているものの、中国ブランドの優位は変わらないとの見方が専門家から出ているとし、胡氏が「ナイキ、アディダスも進歩しているのだが、パフォーマンス面では中国ブランドの進歩の方が速い」と評したことを伝えた。(翻訳・編集/川尻

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