Record China 2022年6月17日(金) 22時0分
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13日、独国際放送局ドイチェ・ヴェレの中国語版サイトは「中国の軍事力はどれほど強いのか」とする記事を掲載した。写真は中国軍。
2022年6月13日、独国際放送局ドイチェ・ヴェレの中国語版サイトは「中国の軍事力はどれほど強いのか」とする記事を掲載した。以下はその概要。
南シナ海での軍事演習で、護衛艦上の官兵が声高らかに命令すると砲弾が発射される…。中国の国営テレビ局ではこのように軍事力を見せつけるようなシーンを日常的に見かける。しかし、キングス・カレッジ・ロンドンの軍事専門家ジーノ・レオーニ氏は中国について「強大な一面を持つ一方で、弱い一面も持っている」と指摘する。
海軍は中国軍の強大さのシンボルとなっている。米国防総省が先ごろ発表した報告によれば、中国は350隻を超える軍艦と潜水艦を所有する世界最大規模の海軍を持っている。そして、陸軍には100万人の現役軍人がおり、空軍は世界3位の規模となる2250機の戦闘機を有している。さらに、極超音速兵器の開発で世界をリードしている。
一方で、中国軍には実戦経験がほとんどない。レオーニ氏曰く、中国にとって最後の実戦は1979年のベトナム戦争で、当時は軍隊の近代化が進んでいなかったとのこと。このほか、戦闘機分野でなおもロシアの支援を必要としているなど、一部の技術分野ではなおも遅れをとっているのだ。
この数十年、中国の軍事力は確かに猪突猛進の発展を遂げてきた。現在の軍事費は世界2位で、1位の米国の3分の1ではあるものの、そう遠くない将来に軍事技術分野で米国に追いつき、さらには米国を追い越すことだろう。
中国の習近平(シー・ジンピン)国家主席は5年前、2035年までに軍隊の近代化を完成し、今世紀半ばには世界一流の軍隊を作るという発展目標を掲げた。一方で、レオーニ教授は「中国の行動はロシアよりも慎重だ」と指摘する。強大な軍隊を作って他者からのリスペクトを得るということも、中国の狙いの一つなのだ。
米国と違って、中国は自らを世界の軍事強国とは認識していない。中国が海外に持つ軍事基地は、ジブチの海軍基地1カ所のみだ。しかし、アジア太平洋地域で中国は活発な動きを見せ、この地域でトップの軍事強国を目指そうとしている。南シナ海と東シナ海では軍艦や戦闘機によってそのパワーを見せつけるアクションを起こし、隣国の不満や憂慮を生み出している。専門家によれば、現在の中国はこれまでの秩序の防衛者である米国をアジア太平洋地域から追い出す実力を備えていないものの、10〜20年後には状況が大きく変わっている可能性があるとのことだ。(翻訳・編集/川尻)
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