中国は世界からの投資集中地域、ビッグプロジェクトは1日当たり1.5件―中国メディア

人民網日本語版    2022年5月26日(木) 7時0分

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今年に入ってから、外資系企業による複数のビッグプロジェクトと重点プロジェクトが相次いで実施され、中国の外資導入を急増させた。写真はフォルクスワーゲン。

今年に入ってから、外資系企業による複数のビッグプロジェクトと重点プロジェクトが相次いで実施され、中国の外資導入を急増させた。

中国商務部がまとめたデータでは、今年1-4月に全国で新たに契約された外資系企業による投資額1億ドル以上のビッグプロジェクトは185件あり、1日当たり1.5件が実施された計算になる。同期の全国の実行ベース外資導入額は前年同期比20.5%増の4786億1000万元(約9兆936億円)だった。これは比較の対象となる昨年の高い基数の上で達成された2けたの成長だ。

中国内外の複数の要因の影響を受けて、外資の安定は多くの挑戦に直面するが、長期的視野を持つ多国籍企業はどこも中国の発展や産業振興がもたらすチャンスを逃したくないとしている。

外資系企業の中国におけるビッグプロジェクトが多く、重点プロジェクトが秩序よく推進されていることは、中国が外資系企業に対して大きな魅力を持つことが十分に証明される。

外資系企業の中には基礎産業の向上に集中するところがある。河北省唐山市にある河北楽亭経済開発区で行われた河鋼・浦項自動車用鋼板合弁プロジェクトは、中国の河鋼集団と韓国の鉄鋼メーカーのポスコ(POSCO)がそれぞれ50%ずつ出資して協力し建設を進めたもので、投資総額は41億2500万元(約783億7500万円)に上り、ここ数年の中国鉄鋼産業の外資系企業との合弁プロジェクトとしては企業単体の投資規模が最大のものだ。

細分化された分野の配置を進めるところもある。香港を拠点とする先尼科は高性能化学品材料業務を専門に手がける企業で、上海市青浦区と江蘇省泰興市の2カ所に工場を設立している。今年2月に上海で行われた外資系企業のプロジェクト集中調印イベントに参加し、1億ドルを投じて上海杭州湾経済技術開発区の計3.87ヘクタールの土地にアジア太平洋エリア本部を設立すると発表した。

ハイテクの実用化に力を入れるところもある。ドイツに本社のあるメルクは世界トップレベルの科学技術企業で、医薬品・ヘルスケア、生命科学、電子技術の3大分野に注力している。今年初めには、中国への投資を倍増する計画を打ち出し、中国における電子技術業務への投資を持続的に拡大するとした。また4月28日には、さらに約1億ユーロを投入して、無錫でのバイオ医薬品のシングルユーステクノロジーによる製造を加速させると発表した。

同部の束珏婷(シュウ・ジュエティン)報道官は、「新型コロナウイルス感染症が世界経済とグローバル産業チェーン・サプライチェーンに挑戦をもたらした。中国経済の強靱性とポテンシャルが高く、融通の余地が十分にあり、長期的に好転するとの基本的局面には変化がなく、これからも引き続き世界経済の安定回復に力強く大きな原動力を提供するだろう。同時に、開放的な中国の巨大市場は、各国企業に中国で発展するための機会をより多く提供することになるだろう。今年1-4月の韓国、米国、ドイツからの中国への実行ベース投資額は前年同期比ぞれぞれ76.3%、53.2%、80.4%増加し(自由貿易港の投資データを含む)、ドイツのフォルクスワーゲン(VW)、韓国のポスコ、米国のコストコといった多国籍企業が中国に投資して進めるビッグプロジェクトは出資が順調に行われている」と述べた。

貨物輸送と物流がスムーズに行われるよう着実に保障するため、大規模な付加価値税の未控除仕入れ税額の還付が実施され、「外商投資奨励産業リスト」の改定拡大が検討された。今年に入ってから、一連の政策措置が考案され打ち出され、中国経済の基本的局面を力強く安定させただけでなく、外資系企業にも安心材料を提供した。

商務部国際貿易経済協力研究院国際市場研究所の白明(バイ・ミン)研究員は、「相対的に言って、国際貿易は目下の市場の需給をより重視するのに対し、国際投資は1つのエコノミーの長期的な基本的局面と長期的な発展のポテンシャルをより重視する。挑戦に直面しながら、中国市場はポテンシャルが極めて高く、支援措置は力強く効果的で、ビジネス環境が絶えず最適化されており、外資系企業に持続的に投資を拡大する理由を与えた」と述べた。

世界規模で見ると、中国の発展見通しを楽観視し続ける人がたくさんいる。英紙フィナンシャル・タイムズによると、世界の投資銀行が上海市で勢いある業務拡張計画を推進しており、その戦略は目下の新型コロナウイルス感染症対策措置でも変わらないという。スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)の駐シンガポールのエコノミストのウィシュルット・ラナ氏は、「中国以外の地域で、中国のサプライチェーンの規模や範囲に匹敵する場所を見つけるのは難しい」と指摘した。2022年の白書「中国における米国企業」によると、米国企業の83%は製造または調達を中国から移転させるつもりがない。多くの米国企業は「世界で勝者になりたければ、中国市場で競争力を保つことが極めて重要」との見方を示したという。

白氏は、「感染症対策と経済社会発展の統一的な計画配置は多くの試練をもたらしたが、私たちには対外貿易を安定させ、外資を安定させ、産業チェーン・サプライチェーンを安定させ、需給が高水準の良好な循環を維持することを確保できるという自信がある」と述べた。(提供/人民網日本語版・編集/KS)

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