中国メディアの極目新聞などによると、江蘇省南京市で29日、集合住宅の一室に入り込んだ猿が捕獲された。猿は室内にあったポテトチップスを食べ、厨房のガス栓を開けるなどしたという。

住人は早朝に、物音で異変を察知した。様子を探ると、１匹の猿が客間にいた。猿は円筒形の厚紙の容器に入っていたポテトチップスを、容器を壊して食べ散らかしていた。また厨房のガス栓が開かれていた。おまけに室内の至る所に排便していたという。

住人がやって来たことに気づいた猿は窓の外に出て、洗濯物を干すためのさおに腰をかけた。住人が撮影しようと窓に近づいたところ、窓ガラスをたたいて威嚇したという。

連絡を受けた動物保護団体の関係者が駆けつけた時、猿は建物をすでに離れ、集合住宅敷地内の樹上にいた。保護団体関係者は猿が居眠りをした隙に、さらに麻酔針を使って猿の行動能力を失わせた上で捕獲した。

南京市内では1カ月ほど前から、野生の猿の目撃情報が相次いでいた。24日に住居に侵入して捕獲された猿は1匹だけだったが、「大小3匹の猿が同時に出現した」との証言もあり、市内に実際にどれだけの猿がいるかは不明という。

動物保護団体の関係によると捕獲された猿は、4日前から探していた1匹とみられる。市民からは、まだ2匹はいるはずなので、捜索は続けてほしいとの声が出ている。

捕まった猿は動物保護センターで保護される。（翻訳・編集/如月隼人）