人民網日本語版 2022年4月26日(火) 12時50分
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中国では雇用ニーズと就職者数の間に引き続き複数の問題が存在し、「両サイド」が引く手あまたとなる一方で、「中間層」が冷遇されるといった現象が目立っている。
中国で6月の卒業シーズンがまもなくやってくる。複数の地域では新型コロナウイルス感染症が発生した上、経済が下ぶれ圧力に直面する中、雇用ニーズと就職者数の間に引き続き複数の問題が存在し、「両サイド」が引く手あまたとなる一方で、「中間層」が冷遇されるといった現象が目立っている。
中国教育部によると、今年の大卒者は前年比167万人増の1076万人に達し、規模も増加数も過去最高を更新する見込みだ。海外での感染症の影響により、ここ2年間は中国に戻って就職する海外留学生も増加を続け、大卒者の雇用情勢は厳しく複雑なものになっている。
ある就職支援プラットフォームが2022年度大卒者1万人以上を対象に行った調査によると、回答者は就職に対して実に不安を感じており、しかもしばしば不安を感じている。20.09%は「就職への軽い不安がある」と答え、11.35%は「中度の不安がある」とした。22年度大卒者にとって、就職への不安をかき立てる最も大きな要因は「関連の実習経験や業務経験が不足している」と「職場が要求する専門的技能を身につけていない」で、それぞれ30.24%と24.66%に上った。
調査によると、今年の就職シーズンには一部の新たな問題が出現し、中でも人材の需給で特に突出した問題は、「両サイド」が引く手あまたである一方、「中間層」が冷遇される傾向が明らかなことだ。
製造業・メーカーの場合、博士卒業生と技術職人を育成する大学の卒業生が引き続き引っ張りだこだが、人数が最も多い学部卒業生さらには修士卒業生は仕事を見つけるのが相対的に困難だという。中国重型汽車集団は昨秋の就職シーズンに、博士卒業生の新入社員に50万元(約1000万円)の住宅手当と50万元の無利息貸付を行い、給与は年30万元(約600万円)以上を保証した。この会社に就職した博士卒業生は、100万元(約2000万円)を超える総合的手当を受けたという。
技術職人を育成する大学の卒業生も同じく奪い合いの状況だ。山東藍翔技師学院の栄蘭翔院長は、「雇用サイドは卒業の半年前に当学にやって来て学生を青田買いする。給与が多いところに、うちの卒業生を推薦する」と話した。
多くの大学の学部卒業生が、「気に入った仕事は一般的に大学院以上の学歴を求められ、操作技能が必要なポジションでも自分は要件を満たさず、就職活動の中でしばしば『帯に短したすきに長し』という状況に遭遇する。河北省の大学でコンピューターを専攻する4年生の喬添倫さんは、「大手企業は博士卒業生に的を絞って求人を出すところが多く、博士なら一次試験を免除され、すぐに面接を受けられる。しかし、学部卒業生は『残酷』にも何度もふるいにかけられ、よい仕事を見つけられる確率は決して高くない」と話す。(提供/人民網日本語版・編集/KS)
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