人民網日本語版 2022年4月22日(金) 14時50分
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「2つの雄安」が同時進行している。
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コンピューターのモニター上で、ビルディングインフォメーションモデリング(BMI)の表示角度を変えると、クレーンの配置、ビルの位置、排水管、電気回路が立体的に浮かび上がり、プロジェクト全体の状況が一目瞭然となる。
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「数日前、私たちはグラフィカルモデル上で、ダクトと水道管が今後の施工でぶつかることになるとわかり、ただちに調整を行った」。中国河北省雄安新区スタートアップエリアの招商局蛇口工業区のプロジェクト実施地点で、プロジェクトマネージャーの時勝海(シー・ションハイ)さんは、「私たちが埋設するパイプの1本1本は、施工の前にすべて3DBMIモデルに同期してマークし、ぶつからないか確認した後で施工している」と説明した。
クレーンが林立し、熱気に満ちあふれる雄安新区の建設現場では、「2つの雄安」――レンガやタイルを積み上げて築き上げた現実の都市と情報ネットワークで構築されたデジタル都市、この2つの都市が同時進行中だ。
容東エリアは雄安新区初の集中建設エリアであり、今ではディスプレーを通じて容東の「3Dワールド」をクリアに眺めることが可能になった。「居住施設、学校・病院、共同溝から、ガス・水道の利用、公共交通・移動、生態環境に至り、リアルタイムでデータが更新され、さまざまなシーンのスマート化応用が全面的に推し進められている」。雄安新区の張強(ジャン・チアン)首席情報官はこのように述べた。その間に、容東エリア都市運営管理センターの大型ディスプレーには、「団地のごみ箱が満杯」との情報が突如表示された。それから指示、処理、撮影、フィードバックが行なわれ、問題の発生から解決まですべてがクローズド・ループ内で完了した。
「千年の大計、国家の大事」との重要な使命を託された未来の新都市・雄安は、設立されてから、その遺伝子にイノベーションが書き込まれ、国家レベルの新区と都市発展を兼ね備えた全く新しいモデルを創造するために努力を重ねてきた。デジタル都市と現実の都市の同期計画・同期建設を堅持し、世界トップレベルのデジタル都市の構築がより大きな注目を集めている。
2035年には、都市の域内総資産(GDP)に占めるデジタル経済の割合を80%以上、都市の精密化したガバナンスと緊急管理におけるビッグデータの寄与度を90%以上、インフラのスマート化レベルを90%以上にする。「河北雄安新区計画綱要」をひもとくと、1つ1つの具体的な指標値から、世界トップレベルのデジタル都市を構築しようとする雄安の遠大な抱負と並々ならぬ決意がうかがえる。
歴史への忍耐と戦略の定力を維持し、高い基準と高い品質で雄安新区を建設し、デジタル都市が徐々に広がりを見せている。雄安新区にはこれまでに「1つのセンター、4つのプラットフォーム」を中核とするシティブレインの枠組みシステムが構築され、これには雄安新区都市コンピュータセンター、モノのインターネット(IoT)プラットフォーム、映像統一ネットワークプラットフォーム、都市情報モデル(CIM)プラットフォーム、ブロックデータプラットフォームが含まれる。
デジタルのエンパワーメントにより、通常の都市のインフラのように見えても、実は全く別世界のもの――容東エリアの主要幹線道路の両側には、数十メートルごとに複合型スマート電柱が設置されている。ここに交通標識、信号、モニタリング設備、道路の案内標識、公共施設の案内標識など複数の機能が詰め込まれ、交通管理の効率効果を向上させるとともに、都市の管理機能を豊富にしている。また5G基地局と路車協同の施設を通じて、将来の自動運転に技術的支援を提供することも可能になる。
「道路は普通の道路ではなく、常にデータや価値を生み出す『スマート道路』で、その上を走るのは『スマートカー』だ」。河北雄安新区管理委員会の呉海軍副会長はこのように述べた上で、「雄安新区はビッグデータ、クラウドコンピューティング、人工知能(AI)などの新技術を十分に導入・活用し、スマートインフラ建設を強化し、全面的なスマート化応用サービスを提供し、現代のスマート新都市を建設していく」と展望を語った。(提供/人民網日本語版・編集/KS)
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