上海当局がPCR検査の混乱を謝罪も、ネットの怒り収まらず「日本人なら辞職」―独メディア

Record China    2022年4月21日(木) 7時20分

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中国・上海のロックダウン開始から半月以上が経過したが、陽性者は絶えず出続けている。市民やネットユーザーからは、PCR検査をはじめとした市政府の施策に疑問の声が上がっている。

中国・上海のロックダウン開始から半月以上が経過したが、陽性者は絶えず出続けている。市民やネットユーザーからは、PCR検査をはじめとした市政府の施策に疑問の声が上がっている。独国際放送局ドイチェ・ヴェレの中国語版サイトが19日付で報じた。

記事は、「現在、上海の1日当たりの新規感染者数は半月の間連続で1万人を突破している。自宅に閉じ込められた多くの市民は、新規感染者数が非常に多いことに疑問を抱いている」と指摘した。その上で、「(市民たちの)最も一般的な疑いの目は、住民を集めて行うPCR検査に向けられている」とし、「多くの市民は、居住コミュニティー内にすでに陽性者が出て複数の濃厚接触者もいる状況で、何百もの住民を同時にPCR検査の列に並ばせることは、人為的に、不必要にクラスター感染のリスクを増やす(行為だ)と考えている」と指摘した。

また、「PCR検査の現場チームが混乱しているとのニュースが絶えず伝えられている」とし、階下に降りるよう呼ばれた後、住民が数時間並ばされたというケースや、医療従事者が検査地に回ってきても検査キットが遅れてなかなか到着しなかったケースなどが頻繁に起きているほか、医療従事者と住民の衝突まで起きていると伝えた。

これに対して上海市当局は17日、PCR戦略を変える措置を取ることを発表した。封鎖区域では、階下に降りての検査は過去5日間で陽性感染者が出ていない住宅棟の住民のみに適用され、残りの住民は訪問検査を受けることになった。また、封鎖区域外では「混雑時を避けての検査実施」を強調している。

記事はさらに、「もう一つの市民の不満」として、「病院では緊急診察で患者にPCR検査の陰性証明書の提示を要求するため、診察が遅れたり、治療が拒否されたりすることもある」と指摘。「3月の新型コロナまん延以来、上海全市では少なくとも数十件の緊急診察・治療遅れが確認されており、そのうち多くの人が不幸にも死亡した」と伝えた。

これについて、上海市衛生健康委員会は15日、「PCR検査の結果を待つという理由で治療を拒否、延期してはならない」などの要求を各公立病院向けに発表した。しかし、記事は「市民の多くがSNS上でこの措置を実施することは困難であると指摘した」とし、ネットユーザーから「病院に患者を受け入れるよう要求しながら、一方では陽性が出たら責任を追及すると至上命令を下すのか。末端の病院に対する政策を変えない限り、病院は陽性患者を恐れてやはり受け入れを拒否するだろう」「末端で働く医療スタッフの皆さんお疲れさま!私(腎透析患者)は病院から追い出されたけど、まだ彼らを理解できる。上(の人たち)は叫んでいるだけで、現在の制度と流れを調整せず、どんな問題も解決していない」など、非難の声が上がったことを伝えた。

記事によると、上海市の呉清(ウー・チン)副市長は19日の記者会見で、現在の新型コロナウイルスのPCR検査について通知を出した。同氏は今回の流行の初期段階で「まん延状況の複雑性により、PCR検査実施の調整で皆さんに不都合をかけた」と認め、謝罪した。そして「私たちは引き続き施策を改善し、事前にしっかりとPCR検査の計画の通知を行い、検査の質と効率をさらに向上させる。また、次の流行のまん延防止策の策定のため、データサポートを提供する」などと述べた。

しかし、これを報じたニュース記事のコメント欄には、「謝罪以外に何ができるの?」「ただ謝るだけ。意味ある?」「(副市長に)原稿を捨てさせて、封鎖区域で一緒にPCR検査を受けさせよう!」「日本人なら謝罪して辞職することまで知ってるよ!」「もうこの政府は信用できない」など市政府の対応を批判する声が殺到したという。(翻訳・編集/刀禰)

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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