日本はジェンダーレス化の道を進んでいる―華字メディア

Record China    2022年4月17日(日) 15時10分

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華字メディア・日本華僑報は13日、「美容からファッションまで、日本はジェンダーレス化の道を進んでいる」とする記事を掲載した。

華字メディア・日本華僑報は13日、「美容からファッションまで、日本はジェンダーレス化の道を進んでいる」と題する記事を掲載した。

記事は、「新型コロナウイルスの影響で市況が不確実であるため、多くの日本企業が収入を増やして支出を減らすため、モデルチェンジや分野を越えた取り組み、統合などによって、企業の競争力を高めようとしている」と指摘した。

その例として、3月にシャープが化粧品事業への新規参入を発表し、自社のECサイトで保湿クリームをはじめとした薬用化粧品の販売を開始したことを紹介。また、良品計画が1月に無印良品で初の中食サービス「MUJI Kitchen」を展開する地域密着型の小型店を池袋にオープンしたことや、3月にユニクロが初の医療施設内店舗をオープンしたことなども挙げた。

その上で、「新型コロナの流行によって商業は革新を迫られ、多種多様な新しい業態が次々と登場している。そんな中、ジェンダーレスビジネスのトレンドが発展を見せており、注目に値する」と述べ、「東京に来れば、渋谷の街ではネックレスを身につけた“パール男子”が増え、丸の内のビジネス街では男性っぽいファッションをした流行りのキャリアウーマンが一般的になっていることがわかる」と説明した。

記事は、「資生堂、カネボウなどのメーカーは男女兼用の化粧品を次々に発売しており、Z世代が追っかけるジェンダーレスモデルの職業が人気になっている。これらは伝統的な性別の境界がますますあいまいになっていることを意味している」とし、世界的デザイナーの山本耀司さんの言葉を引用して「この寛容の時代に、男女の服装には違いがあると誰が決めたのか」と問いかけた。

記事はビジネスの観点から、「ジェンダーレスが人気になったのは、開放的で個性的な消費傾向に順応したからである。また、SNS時代のインフルエンサー経済の推進のおかげでもある。さらに重要なのは、『ユニセックス』商品というのは標準化された生産工程に近づくもので、ちょうど商品経済と行き合ったのだ」と指摘した。

また、「消費者は女性らしさがすぎるものは望まず、男性らしさには先進的な特色を加えて改造し、商品の性別の境界を越えようとしている」とし、「メーカーは性別の考慮だけでなく、さまざまな異なる体形に対応でき、色合いのきれいさも考えなければならない。最終的にジェンダーレス製品はシンプルに見えてシンプルでない軌道に戻るしかなかった」とも説明。「服装はルーズで控えめになり、電子製品はピンク系ではなくシンプルなグレーや白に変わり、化粧品は成分を複雑に追求せず、効能を一つの製品にまとめられる。ある意味、ジェンダーレス商品は次第に政治の正しい表現に変わっていった」と述べた。

次に産業チェーンの視点から、「ジェンダーレス化は設計と生産コストを下げ、新型コロナによる在庫圧力を緩和する」と分析。「アパレル業界を例にとると、原材料の段階では、伝統的なメンズ服は素材の改良を重視し、レディース服はスタイルを追求する。ジェンダーレスな服は、面倒なデザインやとがったファッションは歓迎しない。シンプルで着心地が良い必要があり、生地素材の融合には力を入れ、デザインのハードルは下がる。生産の段階になると、さまざまなスタイルにカスタマイズされた生産は、優秀なパターンメーカーや仕立屋に頼ることになるため人件費が増す。しかし、ジェンダーレス製品にはそのような問題がほとんどない。それに、マーケティングに関しては、もともと需要側から始まっているため当然売れ行きに悩まない」と説明した。

さらに社会学の観点からは、「新型コロナの感染拡大により社会的な交流は一旦停止し、SOHO(Small Office Home Office)が当たり前になった。隔離と身体的拘束によって、報復的な自由も生み出した。思想に制限がなくなるほど、需要の境界はあいまいになる。“買えない”“愛せない”“生きられない”と自ら主張する日本の“3ない青年”は、早くから伝統的な“らしさ”を背負うことを望んでいなかった」と指摘した。

記事は最後に、「商業レベルでジェンダーレスがかえって勢いに乗っているのは、新型コロナによって仕方なくというのではなく、原宿や代官山のストリート文化の延長である」とし、「ただ、寛容を追求するジェンダーレスファッションのビジネスがどれほど大きく、どこまで行けるのかについては、まだ観察が必要だ」との見解を述べた。(翻訳・編集/刀禰)

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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