弱毒化しているのに中国がゼロコロナにこだわるワケ―米華字メディア

Record China    2022年4月7日(木) 5時20分

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米華字メディアの多維新聞は6日、「ウイルスは弱毒化したのに中国はなぜゼロコロナを放棄しないのか?」と題する文章を掲載した。写真は上海のPCR検査会場。

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中国が新型コロナウイルスの感染拡大に直面する中、米華字メディアの多維新聞は「ウイルスは弱毒化したのに中国はなぜゼロコロナを放棄しないのか?」と題する文章を6日付で掲載した。

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文章はまず、特に上海で状況が深刻化していることに言及し、「ゼロコロナ政策を堅持すべきかどうかが再び中国世論の熱い話題となったが答えは非常に簡単。少なくとも年末前まではゼロコロナを堅持する」と指摘。そして、「専門家からするとこのウイルスはすでにそれほどひどいものではなくなり、それほど多くの医療資源を費やす必要もないため、単に医学だけの視点からすると中国の医療従事者を含む専門家から感染対策を見直すよう声が上がっても不思議ではない。しかし、感染対策は自然科学の要素の他、より広範な社会的要素を総合的に考える必要がある。あるいは、社会的要素こそが方策を考える際の基礎であり、医学は検討における重要な一要素にすぎない」と論じた。

また、「医療従事者がただ医学的角度から『あまりにも多くの医療資源を使う必要はない』と考えても医療資源が限られている状況下でウイルスが短期間に急速に広まった場合、医療システムを圧迫しはしないだろうか。既存の医療システムが持ちこたえられなくなり、感染者の増加に医療サービスの追加が追い付かなくなった場合、より広範な人道上の悲劇、社会的政治的事件が起きはしないだろうか」などと述べ、「こうした死角こそ、中国政府の政策決定者が決定を下す際に最も考える部分だ。特に今年下半期に中国共産党の第20回党大会が控える中、『安定』は政府の政策決定における核心的考慮だ」との考えを示した。

文章はさらに「オミクロン株の毒性は弱いとは言え、ウイルスは変異を続けており、この先どうなるか誰にも分からない。ワクチンを接種していない高齢者や子どもにはやはり強い殺傷力を有する。こうした状況下で中国がこれまでの成果を放棄し、ゼロコロナをやめるどんな理由があるのか」と述べ、「現在、ウイルスの殺傷力は弱まったがより広い意思決定要素、特に既存の医療資源の負担能力や中国の今年最も重要な政治日程、さらに高齢者と子どもを中心とする5000万人近いワクチン未接種者を考慮し、より効果的なワクチンと特効薬が世に登場するまで中国はゼロコロナを続けるはずだ。少なくともこれまでこの方向性は間違っておらず、中国の国情にも合致している」と説明した。(翻訳・編集/野谷

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