人民網日本語版 2022年3月16日(水) 22時0分
拡大
中国で3月の新型コロナ感染者が累計1万5000人以上に上った。
中国国務院共同対策メカニズムが15日午後に開いた記者会見で、中国教育部や国家衛生健康委員会の関係司局の責任者、中国疾病予防管理センター、国家衛生健康委員会臨床検験センターの専門家が新型コロナ対策やワクチン接種状況について説明した。中国新聞網が伝えた。
■オミクロン株中心にすでに28省にまで波及
記者会見で、国家衛生健康委員会の米鋒(ミー・フォン)報道官は、中国の多くの地域で集団感染が発生している理由について、「主にオミクロン株は感染拡大の速度が速く、症状が出にくく発見が難しいことが原因。3月以来、感染拡大が目に見えて増え、感染者数が急増し、波及範囲も拡大し続けて、すでに28省にまで波及している。感染対策の難度は高く、その情勢は深刻で複雑化している」との見方を示した。
■世界は新型コロナ第4波のピークに
世界では現在、新型コロナウイルス感染症拡大の第4波がピークを迎えており、10週連続で新規感染者1000万人以上が報告されている。アジアでも急増しており、中国周辺の関連国・地域でも1日当たりの新規感染者数が過去最高を記録し、中国に流入するリスクも高まり続けている。
■ゼロコロナ対策の方針変わらず
米報道官によると、実践は、中国の「ゼロコロナ対策」という方針や一連の対策はオミクロン株対応にも有効であることを証明している。中国の「海外からの流入と国内でのリバウンドを防止する」という基本対策と、「ゼロコロナ対策」という基本方針を今後も貫く方針は変わらない。断固とした対策を講じて、迅速に感染源を追跡し、直ちにPCR検査をしてスクリーニングを行い、指定施設での隔離を規範化し、コミュニティーの管理・コントロールを厳格に実施し、地域もすぐに調査に協力して、対策の抜け穴を防ぎ、すべき検査はできるだけ検査し、隔離すべき人はできるだけ隔離し、治療が必要な人はできるだけ治療するという方針を徹底しなければならない。
■3月の感染者数が累計で1万5000人以上に
国家衛生健康委員会疾病予防管理局の副局長で、一級巡視員の雷正龍(レイ・ジョンロン)氏によると、今年3月以来、海外からの流入が原因の国内症例が明らかに増加しており、波及範囲が拡大し続けている。3月1日から14日までの間に、中国で報告された新規国内症例は累計で1万5000人を超えた。吉林省や山東省、上海市、広東省、河北省といった地域で現在、感染が拡大中で、一部の地域では感染者が急増しているほか、市中感染や他の地域への拡散リスクも高まっている。全体的に見ると、集団感染発生地点が多く、範囲が広く、頻発しているというのが今の特徴だ。
■最も大切なのはワクチン接種と個人レベルでの予防対策
中国疾病予防管理センター免疫計画の首席専門家・王華慶(ワン・ホアチン)氏によると、現在の世界の新型コロナウイルス感染症流行状況を見ると、オミクロン株感染拡大のピークは、これまでのどの変異株よりも高く、流行の状況は深刻だ。オミクロン株は感染力がこれまでの変異株よりも高く、症状が出にくく発見が非常に難しいため、対策の難度がかなり高くなっている。
王氏は、「オミクロン株の流行は、高齢者に大きな危害をもたらす。世界の状況を見ると、オミクロン株流行期の入院者数や死者数は非常に多く、医療資源の逼迫が起きている。現状からして、ワクチン接種と個人レベルでの感染対策が最も有効な対策の一つ」と強調する。(提供/人民網日本語版・編集/KN)
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