北朝鮮、ロシアのウクライナ侵攻に合わせミサイル発射、「中露の捨て駒自任」と韓国紙

Record Korea    2022年3月4日(金) 12時50分

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北朝鮮は2月末、日本海に向け弾道ミサイルを発射。ロシアのウクライナ侵攻に時期を合わせたかのような発射を韓国紙は「中国やロシアが置く『捨て駒』を自任することだ」と切り捨てた。

北朝鮮は2月末、偵察衛星開発のための重要実験と称して日本海に向け弾道ミサイルを発射した。北朝鮮によるミサイル発射は今年になって8回目。ロシアウクライナ侵攻に時期を合わせたかのような発射を韓国紙は「中国やロシアが置く『捨て駒』を自任することだ」と切り捨てた。

韓国軍合同参謀本部によると、北朝鮮は2月27日、平壌の順安空港一帯から日本海に弾道ミサイルと推定される飛翔(ひしょう)体1発を発射した。岸信夫防衛相は飛翔体が最高高度約600キロで約300キロ飛び、日本の排他的経済水域(EEZ)外に落下したとの分析を明らかにした。

今回の発射について、東亜日報は社説で「北京冬季五輪の期間に挑発を止めた北朝鮮がロシアがウクライナを侵攻すると、韓国の大統領選(3月9日)を10日後に控え、再び挑発に出たのだ」と指摘。「北朝鮮の挑発再開は開始の銃声が鳴った『米と中露の対決』の新冷戦の気流に乗ろうとする日和見主義的な振る舞いを如実に示す」と非難した。

社説は「ロシアがウクライナとの国境に軍を集結させた1月の1カ月間、北朝鮮は各種ミサイルを7回も発射した。中国の五輪期間にはロシアも北朝鮮も静観の時間を持ち、五輪終了とともにロシアが軍事行動に出ると、北朝鮮もそれに歩調を合わせるかのように武力示威を再開した」と言及。「北朝鮮外務省は挑発に先立ち、『ウクライナ戦争は米国の強権と専横にその原因がある』とし、米国に事態の責任を転嫁した」と続けた。

さらに「北朝鮮はちょうど韓国の大統領選と政府交代期を迎え、故金日成主席の生誕110年を迎える4月15日まで挑発の強度を引き上げる可能性が高い」と予測。「ロシアの拒否権行使で国連安全保障理事会が事実上、植物状態に入ったところに、何の制裁もなく挑発に明け暮れ、そうして『正常な国防力強化』活動で黙認を受けるという狙いだろう。北朝鮮は大陸間弾道ミサイル(ICBM)の発射や核実験といった挑発で、レッドラインを越える可能性もある」と警戒感を示した。

その上で社説は「新たな冷戦に便乗する北朝鮮の冒険主義は、自分の墓穴を掘る危険千万な賭けだ。米国が欧州戦線に気を取られているとしても、本土を脅かす核ミサイル挑発を座視することはできない」と断言。「四面楚歌(そか)に置かれた今の金正恩総書記としては、中露独裁者連帯の下位メンバーとして、活路を見いだすことができると期待するかもしれないが、それは結局、中露が置く『捨て駒』を自任することだ。中露が自らの状況が困難になれば、最初に渡すいけにえになり得る」と皮肉を込めて論難した。(編集/日向)

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