なぜ中国の若者たちは「金」を買うのか?―中国メディア

Record China    2022年3月4日(金) 6時40分

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中国メディアの光明日報は2月28日、今年の春節期間の若者の金消費の増加に言及し、中国の若者が金を購入する背景について報じた。

中国メディアの光明日報は2月28日、今年の春節期間の若者の金消費の増加に言及し、中国の若者が金を購入する背景について報じた。

記事によると、中国黄金協会はこのほど、今年の春節期間の全国の金消費量が前年同期比で13%増加したと発表した。また、中国最大級のオンラインショッピングサイト・天猫超市(Tmall Mart)の統計によると、金の購入の半数以上を占めるのは“95後(1995年以降生まれ)”と“00後(2000年以降生まれ)”の若者たちで、こうした世代がネットショッピングで金を購入する主力となっている。

SNS上では、多くの若者が金の粒を集めたり、金の延べ棒やアクセサリーを購入したりしたことを共有している。「当時の大媽(2013年ごろに金を大量購入した50~60代の女性)たちの金の取り合いに対する議論が大きかった分だけ、現在の金に対する愛も深い」「寅年モデルは発売と同時に売り切れた。こんなに人気だとは思わなかった」「ピカチュウなどとコラボしたゴールドアクセサリーや、外国風のアクセサリーなど、選択肢がより多くなった」といった声が並んでいるといい、記事は「ネット上のホットな議論からも分かるように、若者の金消費への関心度は並々ならぬものがある」と伝えた。

記事は、「若者の間での金の人気は、彼らがより実用的な生活態度になってきていることに起因する」と分析。「若者たちは金の『美しさ』だけではなく、金の経済的価値を重視している。金価格の上昇という背景のもと、金や金のアクセサリーを購入することは、見識があること、生活力があることを示す一つの指標となっている」と指摘した。

そして、「この現象はまた、今日の若者が投資に対して見識を持ち、財産管理の意識を持っていることを表している」とし、21年の「老後見通し調査報告」では、若年層の毎月の貯蓄割合は上昇しており平均額は1624元(約2万9600円)であることが明らかになったこと、若い世代(18~34歳)は老後のための蓄えをますます重視するようになり貯蓄率は18年以来最高を記録したことを説明した。

その上で、「金の購入も貯蓄も、若者たちの生活にとっては良いことだ。生活リズムはますます速く、仕事のストレスもますます大きくなる今日において、財産の管理を学ぶことは、人生への自信を築くための最も確かな方法かもしれないからだ」とした。

記事は、「過去、若者たちは『反抗的』『衝動的』『反伝統』などのレッテルを貼られ、とりわけ“95後”と“00後”は『月光族(毎月給料を使い果たしてしまう人たち)』の代名詞として認識されていた。しかし実際は、多くの若者は『狂った消費』を好まず、非常に理性的に消費を見ている。ネットワーク通信技術の発達や教育レベルの高まりにより、今日の若者は先人よりも広い視野と豊かなスキルを持っているのだから不思議ではない。そのため、彼らが中高年に限られているかに見えていた金消費などの市場に入っていくことも、何ら不思議なことではない」とし、「固定観念に縛られて若者を見るのではなく、逆に虚栄心を捨てて彼らに財産管理のコツを聞けば、彼らの見解が新たな扉を開けてくれるかもしれない」と論じた。(翻訳・編集/刀禰)

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