日本の対ロシア制裁が「軽い」のはなぜか―華字メディア

Record China    2022年2月25日(金) 17時50分

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25日、日本華僑報網は、ウクライナへの侵攻を開始したロシアに対して日本が発表した制裁の内容が軽いとし、その理由について論じる記事を掲載した。写真はロシア。

2022年2月25日、日本華僑報網は、ウクライナへの侵攻を開始したロシアに対して日本が発表した制裁の内容が軽いとし、その理由について論じる記事を掲載した。

記事は、岸田文雄首相が23日、ロシアが独立を承認した地域の関係者のビザの発給停止と資産凍結、輸出入の禁止、そしてロシアの国債などの日本での発行・流通を禁止という対ロ制裁の内容を明らかにしたことを紹介。その内容は比較的軽いものであり「G7メンバーと歩調を合わせて制裁を課さざる負えない一方で、過度の制裁を発動することで日ロ関係の破壊に繋がるような事態は避けたい」という日本政府の思惑が表れた結果であると伝えた。

そして、ロシアへの制裁問題によって日本は国際的な影響力を高めることを狙っていると分析。日本は1945年の敗戦から現在に至るまでに世界の経済大国となると同時に、政治や外交分野でも世界の大国となることを望み続け、ドイツ、インド、ブラジルなどとともに国連改革、安全保障理事会常任理事国入を模索しているとし、ウクライナ問題で積極的に立場を示し、G7諸国と足並みを揃えてロシアに制裁を加えることで、国際社会における事項の存在感と影響力を高めようとしているのだと論じた。

一方で、制裁の内容を軽くすることで、日ロ関係を保つためのガードレールを敷く狙いがあるとも解説。ウクライナは日本から遠く、経済的なやり取りも限定的であるため、ロシアとの間で北方四島や平和条約といった切実な問題を抱える日本にとっては、ウクライナ問題で必要以上にロシアとの関係を悪化させたくない思惑があると伝えた。

記事は最後に、戦後の日本外交は常に当事者間の間で「調停者」的な役割の担うことを好んでおり、ウクライナ問題でも現在はロシアへの制裁を発動したものの、制裁の内容を軽くすることでゆくゆくはロシアと欧州、ロシアと米国間の「仲介者」となることを目指していると分析する一方で、「日本は政治、外交大国でもなければ安保理常任理事国でもない。それ故に、仲介者、調停者としての役割は非常に限定的になるかもしれない」としている。(翻訳・編集/川尻

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