人民網日本語版 2022年2月18日(金) 16時50分
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原材料価格の高騰が続くことから、食品メーカーが相次いでインスタントラーメンの値上げを発表している。
日本のインスタント食品大手で、インスタントラーメンの「元祖」などと呼ばれる日清食品はこのほど、2022年3月1日から主力商品の中国での出荷価格を引き上げると発表した。カップヌードル(中国名・合味道)、出前一丁(袋麺、カップ麺)、日清意麺(パスタのカップ麺)、ラ王などの商品が影響を受ける。
日清食品の前には、昨年8月に辛ラーメンをはじめとする韓国の有名インスタントラーメンブランドが大幅な値上げを行った。メディアが伝えたところでは、昨年10月に韓国のインスタントラーメン価格が前年同期比11%上昇し、09年2月以降で最大の上昇幅になったという。
日清食品は値上げの理由について、原材料の供給が不安定で価格も高騰しているためとする。値上げのお知らせの中では、「日清食品がこの前に中国でインスタントラーメン価格を引き上げたのは11年前の2011年だった」と特に指摘している。
食品産業アナリストの朱丹蓬(ジュウ・ダンフォン)さんは、「インスタントラーメンメーカーのコスト上昇は全方位的で多角的なものであり、原材料価格、人件費、管理費など各方面に及ぶ。産業サイド全体と消費サイドを結びつけて考えると、今回の値上げは良性のものだと言える。10%前後の値上げ幅は合理的な範囲でもあり、売り上げには影響しないだろう」との見方を示した。
■インスタントラーメンはなぜ人気に陰りが見えるのか?
インスタントラーメン値上げのニュースに対し、多くのネットユーザーが「麺はとっくに小さくなっているよ」とコメントしたが、「どうでもいいよ」「インスタントラーメンはしばらく食べてない」というコメントもあった。
飛躍的に発展する食品デリバリー産業及びより多様化したインスタント食品がインスタントラーメンに与えた打撃は決して小さいものではない。たとえば年間売上高が500億元(約9000億円)を超えるタニシ麺は、その非常に個性的な味によって2021年の大人気商品になった。
それに対して、インスタントラーメンの大手メーカーの業績は「惨憺」たるものだ。21年の中間決算によると、康師傅はインスタントラーメン業務の収益が同14.67%減少し、統一集団はインスタントラーメンを中心とした食品業務の収益が同5億元(約90億円)近く減少した。
この両社は収益減少の原因を「新型コロナウイルス感染症の状況が緩和されて(一時的に大幅に増加した)消費ニーズが常態に戻ったこと」を挙げるが、13年以来、インスタントラーメン産業は全体的なニーズ減少という苦境を覆い隠すことができなくなってきた。
朱さんは、「新しい世代全体の人口ボーナスが積み上がるのに伴って、この世代の消費の考え方と消費行動によって産業サイドのイノベーション・高度化およびバージョンアップが迫られるようになった」と述べた。(提供/人民網日本語版・編集/KS)
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