「ごみゼロ都市」を構築、深センの固形廃棄物はどこに行った?―中国メディア

人民網日本語版    2022年2月16日(水) 19時50分

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中国はここ数年、深セン市などの11都市と雄安新区などの5つの特殊エリアで「ごみゼロ都市」の建設試行を推進し、都市発展と固形廃棄物の管理を全体的に統括している。写真は深セン市。

生活ごみの回収利用率は46%、一般工業固形廃棄物の総合利用率は91%、工業危険廃棄物の総合利用率は59%、取り壊し廃棄物の資源化利用率は99%……。中国はここ数年、深セン市などの11都市と雄安新区などの5つの特殊エリアで「ごみゼロ都市」の建設試行を推進し、都市発展と固形廃棄物の管理を全体的に統括している。2019年に全国「ごみゼロ都市」の建設試行対象に選ばれてから、深セン市は超大都市固形廃棄物ガバナンスモデルを模索し、生態環境部によって典型的な先進「ごみゼロ都市」建設ケースに選ばれた。工人日報が伝えた。

生活ごみはどのようにして宝に変わるのだろうか。固形廃棄物ガバナンスにはどのようなスマート技術が導入されているのだろうか。

■ごみが「宝」に

深セン塩田坳青鱗坑には一風変わったネットで人気の観光スポットである塩田エネルギーエコパークがある。白鳥をモチーフした工場は鬱蒼とした樹木に囲まれており、高さ82メートルの煙突がひときわ目を引く。この開放的な公園のような観光スポットは、なんとごみ焼却場だった。

外の通路の片側はメイン工場で、もう片側の5階建ての工場の一角にはカフェがある。カフェの別の側にはごみ焼却操作・制御ルームがある。操作・制御台の操作員はガラスの壁の向こうを見ながら、慣れた手付きでクレーンを操作し、ごみを積み重ね、移動させた。これらの生活ごみは数日の発酵と濾過を経て、さらに焼却炉に送られ発電に用いられる。

データによると、深セン市では毎日約44万トンの固形廃棄物が出ている。うち建築廃棄物は約39万3000トン、生活ごみは3万2300トン。

生活ごみはどのようにしてエネルギーという「宝」になるのだろうか。「焼却炉に入るのはごみだが、出力されるのはエネルギーだ」。「花園型エネルギーエコパーク」と呼ばれる宝安エネルギーエコパークは現在、深セン市の実際の運営・処理規模が最大のごみ発電所だ。作業員によると、同パークの12本の焼却ラインの発電量は1日当たりで約510万kWhに上り、3000トンの標準石炭の燃焼に相当する発電量で、45万世帯の電力の需要を満たせる。また、付近のプリント工場などの企業に約20万トンの熱蒸気を提供する一方で、焼却によって生じるスラグはさらに道路舗装に使う、環境に優しいレンガになる。

■固形廃棄物ガバナンスのスマート化

深センイノベーション型グリーン運営の産城コミュニティー天安雲谷に入ると、「ナンバープレート」のあるスマートロボットが建物のごみを運び、深センの「ごみゼロ都市」の建設に力を捧げていた。

深セン市はデジタル産業の優位性を十分に発揮し、固形廃棄物ガバナンスを日増しにスマート化させている。ごみ分別の監督を例にすると、深セン市南山区はスマート管理の面で、名家富居、大新新村、天鵝堡などの団地でごみ分別IoT(モノのインターネット)感知システムを試験的に建設しており、5Gのごみ分別都市ガバナンスにおける応用シーンを模索している。フロントエンドのごみ集積場にAIカメラを設置し、ごみ箱にIDチップを搭載し、ミドルエンドの輸送車にGPS、監視カメラ、重量計を搭載し、バックエンドに全面的に重量計と監視カメラを設置することにより、南山区は全チェーンのごみ分別スマート化管理システムを構築し、すべてのごみ集積場、すべてのごみ箱の全チェーン、全天候、フルカバーのスマート監督管理を実現している。

スマート環境保護監督管理プラットフォームの全面的な完成に伴い、深セン市は発生源とプロセスを追跡し、処置をモニタリングできる全過程スマート化閉ループ監督管理体制を構築した。固形廃棄物スマート監督管理プラットフォームと結びつけ、深セン市は動画リモート法執行機能を開発し、動画法執行を累計6976回実施した。「オンライン検査、顔を合わせず安全を保証」を実現。固形廃棄物法執行監督管理機能を着実に強化すると同時に、企業の負担を軽減するようにした。(提供/人民網日本語版・編集/YF)

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