Record Korea 2022年2月17日(木) 12時20分
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15日、環球網は「韓国が対中政策で日米に迎合すれば、最終的に国益を損なうだろう」と指摘する記事を公開した。
2022年2月15日、中国メディアの環球網は、13日にハワイで開かれた日米韓三国外相会談の共同声明で初めて公式に「台湾海峡の平和と安定の重要性」が盛り込まれたのを受けて、「韓国が対中政策で日米に迎合すれば、最終的に国益を損なうだろう」と指摘する記事を公開した。
記事は最初に、韓国の文在寅大統領の外交政策と米国の対中政策について言及し、「文在寅政権はこの5年間、国益と自主独立の外交立場を保持する目的から、中国への圧力を強める米国の外交政策と一定の距離を置いていた」「中国をけん制すること目的としたインド太平洋戦略から距離を置き、ウイグルや香港、台湾などの問題にも慎重な態度を保っていた」と説明した上で、「しかし、3月9日に大統領選挙を控え、韓国の態度に変化が現れ始めた」と述べ、「日米韓三国外相会談の共同声明において、『台湾海峡の平和と安定の重要性』が盛り込まれたことで、韓国は日米に迎合し、消極的に中国へ内政干渉をするシグナルを発した」と論じた。
記事によると、韓国の外交態度の変化の理由は二つあるという。一つ目は「大統領選挙のこう着状態」で、保守派と革新派の陣営が投票者へのアピールのため、互いに激しいスキャンダル合戦を展開している中、北京冬季五輪開会式での朝鮮族衣装の演出やスピードスケートのショートトラック競技での韓国選手の失格判定をめぐる騒動が起こり、保守派のメディアや政治家が反中感情をあおり、中国への印象を悪化させているという。
二つ目は「米国の強力な誘導」で、「日米韓の『鉄の三角同盟』を対中圧力の前線基地としたいバイデン米大統領にとって、これまで「戦略的曖昧性」の名の下に、米中どちらの側にも立たない綱渡り外交を展開してきた文在寅政権は、インド太平洋戦略において強固な集団的実力体系を構築する上の弱点となるため、米国は政局の変化に乗じて韓国を『対中圧力の戦車』に縛り付ける良い機会だと見ている」という。
続いて記事は、大統領選挙後の韓国外交について、「中韓両国の外交関係が東アジア地域の平和と安定のカギを握っている」として、「次の大統領が誰であっても、韓国は長期的な国益を考慮し、以下の三つの方向性に沿った外交政策を取るべきだ」と述べた。一つ目は「米国の反中ムードに巻き込まれないこと」で、「韓国は大国に囲まれていることから『クジラに囲まれたエビ』と呼ばれるほど、難しい舵取りを強いられてきた。国防面で頼りになる米国と、最大の貿易相手国である中国のどちらも怒らせないようにする『戦略的曖昧性』は、決して一時しのぎではなく、スマートな外交の体現だ」「韓国が外交上の自主独立を失えば、単なる米国の駒に落ちぶれてしまうだろう」「韓国側は台湾問題がどれだけセンシティブかは分かっているはず」「米国の誘いに乗って、中国と敵対した後の結果がどうなるかを、韓国は冷静に審査する必要がある」と論じた。
二つ目は「朝鮮半島の長期的な治安を維持すること」で、「米国が朝鮮を敵視する政策に半島問題の根源がある中で、米文在寅政権は南北関係の改善と半島情勢の緊張緩和に積極的に取り組んだ」ことに言及し、「半島の非核化と平和を実現するには、文在寅政権の路線を踏襲するべき」と論じた。三つ目は「穏健かつ実務的な対中政策を継続すること」で、「米国や西側諸国によるネガティブキャンペーンの影響や、保守派のメディアや政治家が両国間の歴史や文化に関する争いをあおったことにより、韓国に反中感情がまん延し、中韓両国の国民感情は低空飛行を続けている」「韓国の歴史的境遇や地理関係の特殊さを理解している中国に対し、韓国は感情的すぎる民族主義をコントロールし、狭隘な国粋主義に縛られるのを避けるべき」と論じた。
記事は最後に「日米韓三国の同盟関係について、中国は一貫して地域の平和と安定のため、中国を含むその他の国々の利益を害さないようにするべきという立場だ」「米国が日韓両国との同盟関係や中国、朝鮮への圧力を強化する政策に対し、韓国は戦略的明確性を保ち、行き過ぎた場合はブレーキを踏む役割をしなければならない」「韓国が安易に日米と迎合すれば、最終的に恩をあだで返すことになり、国益を損なうだろう」と論じた。(翻訳・編集/原邦之)
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