韓国の「素材・部品・装備」脱日本宣言から2年、依存度はむしろ深刻化?

Record Korea    2022年2月9日(水) 8時50分

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5日、韓国・朝鮮日報は「素材・部品・装備の日本からの自立宣言から2年たち、むしろ日本依存度は深刻化している」と伝えた。資料写真。

2022年2月5日、韓国・朝鮮日報は「素材・部品・装備の日本からの自立宣言から2年たち、むしろ日本依存度は深刻化している」と伝えた。

日本が対韓国輸出規制を強化した19年7月、韓国政府は「素材・部品・装備(素部装)」の日本からの自立を宣言し、大々的な技術開発支援、関連企業育成策を発表した。2年後の昨年7月、文在寅(ムン・ジェイン)大統領は「日本の奇襲攻撃に対抗し、素材・部品・装備の自立を成し遂げた」と述べた。

しかし、同紙が過去4年間の政府貿易統計を分析した結果、18年の対日「素部装」輸入は381億ドル(約4兆3811億円)で、19年は329億ドルに落ち込んだが、20年は340億ドル、21年は395億ドルと、18年よりもむしろ増えていることが分かった。

「素部装」輸入額全体に日本が占める割合は18年が18.3%、21年は15.9%で小幅に減少しているが、昨年は半導体景気が好況で「素部装」輸入額そのものが18年に比べ20%増えた影響が大きいという。また、「日本企業が韓国や第三国に持つ工場を通して韓国に輸出する『迂回(うかい)輸入』が対日輸入統計から漏れている」ことも記事は指摘している。

日本が輸出規制を強化した「フッ化水素」「フォトレジスト」「フッ化ポリミイド」のうち、フォトレジストに関して、日本依存度が18年の93.2%から21年は79.5%に下がった。ベルギーを代替供給網として、フォトレジスト輸入額を10倍以上増やしたためだという。昨年のベルギーからの輸入比率は15.8%となった。政府は「日本依存度を引き下げた成果だ」と発表したが、これについては日本メディアが「韓国がベルギーから輸入したフォトレジストは、日本のJSRがベルギー工場で製造した」「欺瞞的な数値発表だ」と報じているという。「製造国が違うだけで、依然として日本企業の製品に依存しているということ」だと、記事は指摘している。また「フッ化水素」については、韓国企業が国産化に成功したが、原料の確保から製造に至るまで、全ての関連企業が日本企業との合弁会社であり、「やはり日本の影響から脱することができていない」としている。

さらに記事は「世界の半導体トップであるサムスン電子も、日本の装備がなければ工程に大きな支障が生じる」と伝えている。半導体の特殊工程に必要な装備を専門的に生産するのは日本企業が多く、業界関係者も「サムスン電子の担当者と半導体装備供給網リスクについて話したが『日本企業からの100%の自立は現在としては不可能だ』との答えが返ってきた」と話しているという。20年に半導体製造装備の輸入品目を全数調査した結果、日本輸入依存度が70%を超える品目は22に達しており、専門家は「日本が装備の分野にも規制をかけた場合、大きな打撃は免れない」と指摘しているという。

一方、日本企業も韓国内工場や韓国企業との合弁会社を設立する形で投資を拡大しているという。こうして生産された「素部装」は「メイドインコリア」に分類され、原料を持ち込んで韓国で加工する方法ならば日本政府の規制を受けることもなく、「外交関係の悪化によるリスクを回避する一種の迂回戦略」だとしている。

この記事に、韓国のネットユーザーからは「以前より依存度が下がったのなら、それで満足すればいいことでは」「日本企業に韓国で投資させるようにすることも政策的成功では」「日本企業の韓国への投資で雇用が創出されるのも、自立の成果だ」「日本との外交関係を回復させるべきだとでも言いたいの?」など、記事への反論の声が多数上がっている。

その他、「ノーベル化学賞も取ったことのない国が『素部装』の自立なんて笑わせる」「半導体機関素材で攻撃する日本に、ユニクロ不買で応戦した韓国」「日本を見くびっている政治家、国民がとても多いことを、とても怖く感じる」などのコメントも見られた。(翻訳・編集/麻江)

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