2022年1月12日、韓国メディア・YTNによると、韓国のある女子高校生が軍人に無礼な慰問の手紙を送ったとして物議を醸している。

記事によると、韓国のインターネットコミュニティーに11日、「友人からアップしてほしいと頼まれた」として、ソウルのある女子高校生が送った慰問の手紙の写真が投稿された。

写真には、ノートを破いた紙に、「寒い中、国のために頑張ってくれてありがとうございます～。軍隊生活は大変ですか？それでも一生懸命生きてください。今後も人生は試練だらけなのだから、男ならこのくらい乗り越えて当然ですよね？」と乱れた字で書かれた文章が写っている。そして「私ももう高3で死にそうなのにこんな行事に参加しているのだから、あなたは頑張ってください」とし、「寒いですが、雪が降ったら一生懸命雪かきしてくださいね」との言葉でしめられている。手紙は12月30日に書かれたものだという。

投稿者は受け取った軍人の反応として、「ほとんどの手紙はきれいな便せんに温かい言葉が書かれていたが、1人だけあんな手紙を受け取って、やる気も落ちたし傷ついた。むしろ書かなければいいのに」との言葉を紹介している。

この手紙が公開されると、手紙を送った高校に対する非難の声が殺到し、この学校に在学する生徒のSNSを見つけて悪口を書き込む事件が頻発。また実際に手紙を書いた生徒は、インターネット上で個人情報を公開され、セクハラに遭うなどの被害を受けているという。

この高校は特定の部隊と「姉妹提携」を結んでおり、生徒らは奉仕活動の一環として慰問の手紙を書かされていた。これに対しては「未成年である高校生に、なぜ大人の軍人あてに慰労の手紙を書かせるのか」という反発の声も上がっており、12日には大統領府の国民請願掲示板に「女子高生に慰問の手紙を強要するのを禁止してほしい」という内容の文章も書き込まれた。請願者は「女子高生に配布された手紙の作成時の注意点には『個人情報を知られれば深刻な被害に遭う可能性がある』と書かれている」とし、「このように手紙を書いた生徒に危険が及ぶかもしれない状況で、本人の意思と無関係に慰問の手紙を書かせるのは大きな問題だと思う」と主張しているという。

この記事を見た韓国のネットユーザーからは、「手紙を書けば奉仕活動1時間分とみなされるから書いたけど、本当は書きたくないから軍人相手に憂さ晴らししたんだね」「なぜ慰問の手紙なんて書かせるの？もうやめればいい」「こんな古臭い風習は廃止すべき。軍人だって休憩時間にはスマホを見て遊んでるのだから、手紙なんて欲しくないでしょ」など、「手紙はやめるべき」との声が多く寄せられている。

一方で、「手紙の強要が問題なら、強制的に徴兵される男性はどうなる？女性も軍隊に行くのなら、男たちが心を込めて手紙を書いてあげるよ」「誰も強要はしていない。自主的に書いているはず」「書きたくないなら、掃除でもごみ拾いでも別のことをすればいいのに」「自分がその年の頃は手紙を書けと言われれば一生懸命書いたのに、ひどいものだね」など、手紙を書いた女子高生を批判するコメントも見られた。（翻訳・編集/丸山）