韓国が佐渡金山の世界遺産候補に反発、日韓の対立再びか

Record Korea    2021年12月30日(木) 10時40分

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28日、韓国・イーデイリーは「かつて朝鮮人の強制労働の現場だった佐渡の金山を日本がユネスコの世界文化遺産に登録しようとしており、韓日の対立が激化する見通しだ」と伝えた。写真は佐渡金山。

2021年12月28日、韓国・イーデイリーは「かつて朝鮮人の強制労働の現場だった佐渡の金山を日本がユネスコの世界文化遺産に登録しようとしており、韓日の対立が激化する見通しだ」と伝えた。

韓国外交部の崔泳杉(チェ・ヨンサム)報道官は28日、日本が「佐渡島の金山」をユネスコ(国連教育科学文化機関)の世界文化遺産に推薦する候補に選定したことについて、「大変嘆かわしい。即刻、撤回するよう求める」との立場を明らかにした。

記事は佐渡島の金山について、「太平洋戦争が本格化すると主に銅、鉄、亜鉛などの軍需物資を確保する鉱山として活用されるようになった。朝鮮人労働者たちも大勢強制動員されており、1000人以上がまともに給与も受け取れなかった事実を示す日本の公文書の存在が最近、確認されている」と説明している。

また、2015年に端島(通称・軍艦島)を含む「明治日本の産業革命遺産」が世界遺産に登録された当時、日本は「軍艦島における強制労役の事実を公表し、犠牲者を追悼する施設を設ける」ことを約束したが、いまだきちんと果たされていないと指摘。「韓国政府としては、日本との外交戦に負けた苦い経験」をしたとも伝えている。

日本は政府として、佐渡島の金山の世界遺産登録に向けた推薦書をユネスコに提出するかどうかを来年2月1日までに検討するという。推薦書の内容は公開されていないが、韓国政府としては、苦い経験を踏まえて迅速に対応していると、記事は伝えている。

韓国政府は、日本が佐渡島の金山の世界文化遺産登録を強行し、外交戦に発展する可能性を念頭に、特別班を設置して対応する構えだという。日本が推薦書を提出すれば、国際記念物遺跡会議(ICOMOS)が来年3月から2023年5月までに現地視察を行ったうえで検討報告書を提出する。これを土台に、世界遺産委員会が2023年6月に世界文化遺産登録の是非を決定することになる。日本は世界遺産委員会の委員国として既に1票を握っている一方、委員国ではない韓国としては、委員国を説得して佐渡島の登録を阻止しなければならない。

韓国外交部当局者は「順調に進んだ場合、登録は2023年6月だが、審議過程で状況が変わる可能性はある。2023年の時点で日本が委員国であることは、韓国にとって有利ではないが、韓国が絶対的に不利だと断言もできない」「韓国も2024年からは委員国になる可能性もある」と述べている。また韓国外交部は、「2015年登録時の約束を忠実に履行していない日本が、新たな議論を招きかねない文化遺産を登録しようとすることは『ユネスコに対する挑戦だ』と厳しく指摘している。当局者は「韓国はこうした問題を提起する計画だ。合理的な考えを持つ委員国であれば、必ずや問題視するだろう」と自信をのぞかせたという。

この記事に、韓国のネットユーザーからは「登録は絶対に阻止しないと」「日本を信じてはいけない。弱者を尊重しない国だ」「人間に対する残酷で極悪非道な行為が文化遺産だって?」「強制労働させ、女性には性暴力を働いた、そんな場所を堂々と世界文化遺産に登録しようだと?」「今度は、ただ約束するだけでは駄目だと強く出るべきだ」「日本はどこまでも歴史に罪を犯すんだな」など、怒りのコメントが殺到している。

一方で、「強制労役させられている朝鮮人の写真だと言われているものは、実は日本人だったと聞いたけど?」「未来指向で行こうと言いつつ、こんな論争をするのか。日帝時代に生きていたわけでもないのに」「阻止したければ、韓国も日本と同額ぐらいユネスコ分担金を出さないとね」などの意見も見られた。(翻訳・編集/麻江)

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