中国の不動産問題、思うほどめちゃくちゃではないが、十分に悲惨―豪シンクタンク

Record China    2014年5月27日(火) 8時2分

拡大

22日、オーストラリアのシンクタンク・ローウィ国際政策研究所は「中国の不動産問題、思っているほどめちゃくちゃではないが、十分に悲惨」と題する記事を掲載した。写真は杭州。

(1 / 2 枚)

2014年5月24日、環球時報によると、オーストラリアのシンクタンク・ローウィ国際政策研究所は22日、公式サイトに「中国の不動産問題、思っているほどめちゃくちゃではないが、十分に悲惨」と題する記事を掲載した。

その他の写真

浙江省杭州市は中国の基準からすれば大都市ではないが、十分に豊かで、大きな影響力を持っている。その杭州で2月下旬、大手不動産開発業者がマンションを値下げしたニュースは、浙江省だけでなく中国全土へあっという間に広がった。杭州が不動産バブル崩壊の起爆ポイントとなる可能性もある。

中国の不動産市場は現在、少数の大都市では繁栄が続いているものの、多くの中小都市では苦しい状況に陥っている。CLSA証券が中国全土の不動産開発プロジェクト609件に対して行った直近の調査では、夜間の電灯の点灯状態やガードマンの話などから判断して、2000年以降に建築された新築マンションの空室率は15%であるとの結論に至った。この数値に基づけば、中国全土に約1000万戸の空室が存在する計算になる。

中国で空室率が高い理由の1つには、マンションを購入してもすぐには入居しないという中国独特の状況が存在することが挙げられる。中国では住民がマンション購入後に自分で内装を手がけることが一般的で、入居までに数年かかるケースが多い。

また、購入者がすでに複数のマンションを所有しており、購入の目的が居住ではなく、投資目的であったり、子供が将来有名校へ通学するための準備であったりするケースも多い。複数のマンションを所有する富裕層が存在する一方で、1部屋も購入できない低所得層も多く、大きな問題点となっている。

中小都市のマンション価格は大都市の半分以下だが、多くの若者が大都市に出ており、中小都市の人口は減りつつある。中国政府は首都に人口が集中している日本や韓国のように渋滞がひどく管理も難しい超大都市を造る意図はなく、米国のように住民がバランスよく各地に分散することを希望している。

中国には約40億平方メートル(約4000万戸に相当)のマンションがあり、毎年10億平方メートルが新たに着工されている。しかし、中国の不動産業者は建て過ぎであるだけでなく、建てる場所も間違っている。仮に毎年2000万人が都市部へ流入し、1人当たりに必要な部屋面積を30平方メートルとすると、毎年必要なマンションの面積は6億平方メートルに過ぎない。(翻訳・編集/HA)

この記事のコメントを見る

ピックアップ



   

we`re

RecordChina

お問い合わせ

Record China・記事へのご意見・お問い合わせはこちら

お問い合わせ

業務提携

Record Chinaへの業務提携に関するお問い合わせはこちら

業務提携