レアアース業界再編は必然、中国が今後も主導権を握るために必要なことは…―中国メディア

Record China    2021年12月20日(月) 10時50分

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16日、環球時報は、中国のレアアース業界再編は必然の流れであるとする記事を掲載した。写真は内モンゴル自治区包頭市にあるレアアース展示館。

2021年12月16日、環球時報は、中国のレアアース業界再編は必然の流れであるとする記事を掲載した。

記事は、海外メディアが近ごろ頻繁に「中国で、中国レアアースグループの設立が認可された」と報じられ、米国との緊張が高まる中で世界の金属サプライチェーンにおける主導的な地位を守るのが中国の狙いだと分析されていると紹介する一方で、「もし中国レアアースグループ設立が事実だとしても、米国との関係性は低い。米中関係がどうであろうが、中国のレアアース産業のグループ化は歴史的な必然だからだ」とした。

そして、中国は1990年代より豊富な資源に低廉な価格、緩い環境管理規制を強みとして、レアアースの国際市場を急速に占拠し、長年にわたり世界の90%を超える産出量を誇ってきたものの、2010年頃より乱開発による埋蔵量低下や環境破壊を懸念し始めた中国政府が産出量や輸出量を制限するようになりレアアース価格が上昇、今や廉価を強みにして「レアアース大国」の地位を守ることは不可能になったと説明した。

また、現在の中国におけるレアアース採掘量が世界の60%程度を占めているのに対し、レアアース製品の生産量は90%以上を占めていると指摘。ハイエンド製品の加工では先進国に後れを取っているものの、一次加工分野では「中国なしには考えられない」ほどの存在感を持つに至っており、中国のレアアース産業における主導的地位はすでに資源の採掘ではなく加工のセクションによるものへと転換しているのだと伝えた。

さらに、新エネルギー産業の発展に伴って世界のレアアース需要が急速に高まり、製品価格も上昇する中で、中国が今後もレアアース産業で主導権を握るためには大量の投資を行ってハイエンド生産能力を高めていく必要があるとした。

その上で、研究開発で大きな成果を出すには、政府が政策を積極的に進めるだけでなく、企業による研究開発投資を一層強化しなければならないと指摘。現在の小規模企業が林立する中国のレアアース業界に変革を起こしてレアアース企業グループ化を実現して、企業の実力を高めることが必要だとの認識を示した。そして最後に「レアアース産業のグループ化による発展は、わが国のレアアース産業の能力を高める上で必要であるとともに、市場競争が日々激しさを増す中での必然の選択でもあるのだ」と結んでいる。(翻訳・編集/川尻

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