リチウムなしでも通用する?ナトリウムイオン電池やマグネシウムイオン電池に注目集まる―中国メディア

Record China    2021年12月9日(木) 7時20分

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7日、科技日報は、リチウムイオン電池に代わる電池として、マグネシウムや亜鉛、ナトリウムといった材料が注目を集めていると報じた。

2021年12月7日、科技日報は、リチウムイオン電池に代わる電池として、マグネシウムや亜鉛、ナトリウムといった材料が注目を集めていると報じた。

記事は、現在リチウムイオン電池が携帯電話やパソコン、ウェアラブル端末、新エネルギー車などさまざな分野に広く利用されており、日常生活に欠かせない存在になっていると紹介。一方で、コストが高い、原材料の埋蔵量が少ないといった明らかな欠点も抱えていると指摘した。

その上で、多くの国や企業が「ポストリチウム電池」時代を見据えて研究開発を急いでおり、マグネシウム電池や亜鉛電子、ナトリウム電池が次世代の主力として注目されていると伝えた。

そして、英ケンブリッジ大学やデンマークイスラエル、ドイツ、スペインの著名大学や研究機関がマグネシウム電池研究プロジェクトE-Magicを立ち上げ、すでに500回以上繰り返して充放電できるマグネシウム電池の開発に成功したと紹介。研究者の話として、マグネシウム電池はリチウムイオン電池に比べて同じ体積で容量を倍にすることができると伝えた。

また、昨年には米ヒューストン大学の研究グループがトヨタの北米研究センターと高エネルギーのマグネシウム電池の開発に成功し、電気自動車や再生エネルギーシステムの蓄電池などへの利用が期待できるとした。研究者によると、マグネシウム電池の性能はリチウムイオン電池よりも現状では低いものの、その潜在力は発掘する価値を十分に持っているという。

亜鉛電池では、日本の東北大学の研究グループが従来の有機溶媒に代わって水溶液を電解液に用いる新しい亜鉛電池の開発を進めており、課題になっていた発火リスクの低減が期待できると紹介した。さらに、ナトリウム電池では中国の寧徳時代が7月に世界最高のエネルギー密度と急速充電特性を備えた製品を発表したと伝えている。

記事は一方で、急速に開発が進むマグネシウム、亜鉛、ナトリウムの各電池はそれぞれ多くの難題も抱えているため、リチウム電池の持つ能力をさらに掘り下げるための研究開発も進んでいることを併せて紹介した。(翻訳・編集/川尻

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