日本の電子部品大手が中国で生産拡大、米国による貿易戦争の「最大の被害者」―中国メディア

Record China    2021年12月4日(土) 9時20分

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観察者網は2日、、日本の電子部品大手の太陽誘電が中国で新たに工場を建設し、生産を拡大することを発表したと報じた。

中国メディアの観察者網は2日、日本の電子部品大手の太陽誘電が中国で新たに工場を建設し、生産を拡大することを発表したと報じた。

記事は、太陽誘電が11月30日、子会社の太陽誘電(常州)が江蘇省常州市に約170億円を投じて新工場を建設し、2023年の積層セラミックコンデンサ(MLCC)の生産開始を目指すと発表したと紹介。太陽誘電の中期経営戦略の一環として、今後増加するMLCCの需要に見合った生産体制を確保するためのもので、新工場の敷地面積は約2万8500平方メートルに及ぶと伝えた。

記事はさらに、MLCCはスマートフォンをはじめとするさまざまな産業分野で広く利用されている部品であると説明し、世界第3のシェアを持つ同社は2019年の時点で大口顧客である中国メーカーの華為技術(ファーウェイ)への部品供給強化で収益増加を目指す動きを起こしたが、米国政府の妨害にあったと指摘。同社を「米国による貿易戦争における最大の被害者」と評した。

記事によると、太陽誘電は2019年8月に常州市内に現地法人の太陽誘電(常州)を設立した。同年末には登坂正一社長が「ファーウェイと中興の5G基地局向けコンデンサの注文が最も多い」と述べたという。ところが19年から20年にかけて当時の米トランプ政権が華為をサプライチェーンから締め出す政策を次々に打ち出した。記事によると、太陽誘電をはじめとする日本の半導体、電子部品企業にも華為との取り引きを断ち切るよう圧力がかかったという。

記事は、米国による華為の締め出し政策が始まる以前の18年までは、MLCC業界は村田製作所、太陽誘電、TDK、キオクシアの日本企業4社に韓国企業のサムスン電機を加えた計5社が世界シェアの78%を持つ寡占状態だったが、19年以降は中国のスマートフォンメーカーが「自己管理可能なサプライチェーン」の重要性を認識するようになり、部品を可能な限り国内企業から手に入れる動きを進め、業界に変化が生じていることも紹介した。(翻訳・編集/川尻

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