デジタル人材1100万人不足、雇用の可能性を開くデジタル経済―中国

人民網日本語版    2021年11月23日(火) 8時0分

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中国でデジタル人材1100万人が不足している。資料写真。

ライブコマースで買い物をし、宅配便で商品が届くのを待つのが、今や多くの人の日常生活だ。成熟するショッピング体験の裏で、インターネットマーケティング担当者やネット注文配達員といった新職業に従事する人たちのサポートが欠かせない。中国情報通信研究院がこのほど発表した「デジタル経済雇用への影響研究報告書」は、デジタル経済が新規雇用の創出、雇用構造の最適化などで日増しに重要な役割を発揮しており、デジタルプラットフォームにおけるフレキシブルワークの多大な潜在力を深く掘り下げる必要があると指摘した。

スマート製造工学技術者、インダストリアル・インターネット工学技術者、仮想現実(VR)工学技術者、スマートハードウェア設置調整員、工業ビジュアルシステムオペレーター……ここ数年、デジタル産業に関わる新職業が1つまた1つと「お墨付き」を得て公式に認定された。勢いよく発展するデジタル経済の関連産業が、中国の雇用構造をひそかに変えつつある。

同報告書の指摘によると、デジタル経済は時間と空間の制限を打ち破り、協同、開放、多角的な経済モデルを形成した。新たな雇用形態がデジタル技術の発展とともに誕生し、技術の進歩が新たな仕事のポストを生み出し、生産効率を引き上げ、有効な公的サービスを提供するための新たなチャンスをもたらした。

2020年には中国のデジタル経済規模は39兆2000億元(約705兆6000億円)に上り、経済成長を安定させる重要な原動力となり、これがデジタル経済における雇用規模の急速な拡大をもたらした。同研究院の報告では、全体的な構造を見ると、デジタル産業化した雇用の比率が同期のデジタル産業化によって実現した国内総生産(GDP)の比率を明らかに上回り、ハイレベル人材ポストの雇用吸収力の高さをうかがわせた。デジタル経済の構造を見ると、デジタル産業化した分野の求人ポストの占める割合が求人ポスト数の32.6%を占め、求人数全体に占める割合は24.2%だったという。

北京大学光華管理学院の龔六堂(ゴン・リウタン)教授は、「デジタル経済は新たな雇用機会と雇用形態を生み出し、新技術の応用によりデジタル経済時代の中で生産効率が上昇し、労働者の収入と製品の市場ニーズが増加し、企業の労働力ニーズが拡大した」と述べた。

専門家の見方では、デジタル経済の急速な発展が大量のフレキシブルワーカーと複数種類の新たな雇用形態を生み出し、都市部の労働力の雇用・起業を保障するより大きな発展の可能性を開拓している。またデジタル技術は新興の技術として、中国の雇用市場に新たなチャンスと挑戦をもたらしているという。

同報告書によると、デジタル経済の新職業モデルは雇用形態に全く新しい影響を与え、関連業界における雇用の割合の上昇を加速させた。データを見ると、20年の中国ではデジタル人材が1100万人不足しており、業界全体のデジタル化推進に伴って、より幅広いデジタル化人材が必要になり、人材不足は引き続き拡大を続けることが予測されるという。(提供/人民網日本語版・編集/KS)

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