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不動産税改革テスト事業を実施へ、なぜ徴収?誰に徴収?―中国

人民網日本語版    2021年10月28日(木) 13時50分

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第13期全国人民代表大会常務委員会第31回会議は23日、国務院に権限を授与して一部地域で不動産税の改革テスト事業を展開することを決定した。

第13期全国人民代表大会常務委員会第31回会議は123日、国務院に権限を授与して一部地域で不動産税の改革テスト事業を展開することを決定した。

■なぜ徴収するのか?

今年に入り、国家レベルで不動産税に対する意見がたびたび打ち出され、不動産税改革は待ったなしの段階に入っていた。

中国財政科学研究院の賈康(ジア・カン)研究員の分析によると、不動産を所有する段階で税負担が生じると、不動産市場の需給双方に影響を与え、常軌を逸した投機行動を抑制するとともに、その他の改革措置と合わせて『健全に発展し長期的に効果を上げるメカニズム』を構築することにもつながる。これは複数のプラス効果を持つ改革だ。不動産の長期的なメカニズムから共同富裕へ、さらには地方政府の職能転換の推進へ、不動産税には大きな期待が寄せられている。一方で、不動産税改革は歴史的な高みに立って新時代における歴史的責任を果たすことになり、共同富裕の推進と第3次分配システムの持つべき機能の最適化・実現のプロセスで重要な役割を果たし、所得分配の調節と社会の公平の実現をよりよく進めるものである。他方で、不動産税徴収は一定の期間ごとに課税対象を繰り返し評価できることを意味し、地方政府の職能転換、誠心誠意の公共サービス、現地の投資環境の最適化に、より効果的な財源建設との「内部調節メカニズム」をもたらすことにもなる。

■誰に徴収?

今回のテストエリアでの不動産税徴収の対象は居住用の不動産と非居住用の不動産であり、法律に基づいて保有する農村の宅地とその上に立つ建築物は含まれない。土地の使用権者、不動産の所有権者は不動産税の納税者になる。

賈氏は、「これはつまり、農村の住宅を除き、各種の不動産は納税の対象になるということだが、不動産の種類によって徴収方法も変わってくる」と述べた。

2011年、上海市と重慶市で個人所有の住宅に対する「不動産税」の徴収が試行されたことがある。今回と異なるのは、上海では市民が2軒目に所有する物件のみ対象となったこと、重慶では別荘と高級住宅のみ対象となったことなどだ。これに対して賈氏は、「上海と重慶の試行の経験を総括し、長期的な視点で考えると、これからの不動産税課税対象は増えた分を対象にするだけでなくすでに存在する分も対象にしなければならない。積極的かつ慎重な姿勢で、柔軟に切り込み、社会の徴税プランに対する受け入れ可能性をそもそもの初めから考える必要がある」と分析する。

■テストはどの都市で?

先陣を切るのはどの都市になるのだろうか。賈氏は、「イノベーションの先端を行くモデルエリアが先行的にテストに参加することができ、その他の地域や全局的な関連改革によりよいケーススタディを提供することになる」との見方を示した。

賈氏は、「確実だと言えるのは、将来的に対象となるテストエリアを拡大する際は、税制度に一定の幅を持たせ、すべてのテストエリアに完全に一致したプランを採用することは求めないだろうということだ。また、立法の軌道の上を一度通れば、全国を『画一的に処理』することはなくなり、各地方にそれぞれの状況に応じて、前後して、または個別に具体的な実施細則を制定するのを認めることになるだろう」と強調した。

西南財経大学財税学院の李建軍(リー・ジエンジュン)教授は、「テスト期間中、不動産税はテストエリアで複数の物件を所有する個人または世帯に直接影響を与えることになる。予想されるのは、不動産税徴収では減免設計が必要になることだ。例えば1軒目に対する減税免税、免除の範囲などで減免設計がなされれば、実際のところ、1軒目の住宅ニーズを満たすために不動産を購入した世帯に対する実質的な影響はないだろう。不動産税改革テストと予測可能な段階的な全国での推進に伴って、不動産投資家の予想される収益と住宅への投資・投機のニーズが縮小するだろう」との見方を示した。

また賈氏は、「財政部、国家税務総局などの管理当局は全人代常務委員会からの権限授与に従い、不動産税テスト事業管理規定(案)を早急に起草するとともに、プロセスに従ってテストの各種準備作業を着実に進めることになるだろう」と述べた。(提供/人民網日本語版・編集/KS)

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