中国東北地方の停電の背景にある世界的エネルギー危機―独メディア

Record China    2021年10月13日(水) 12時0分

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11日、独国際放送局ドイチェ・ヴェレの中国語版サイトは、中国東北部の電力不足が一層深刻になっていることを報じた。

2021年10月11日、独国際放送局ドイチェ・ヴェレの中国語版サイトは、中国東北部の電力不足が一層深刻になっていることを報じた。

記事は、遼寧省工業・情報庁が11日、電力不足に関するクラス2のオレンジ警報を発出し、1日の不足電力が474万キロワットに達したことを明らかにしたと紹介。同省では9月中旬より電力不足による大規模な停電が頻発しており、クラス2のオレンジ警報は電力供給不足が総需要の10〜20%に達することを示すと説明するとともに、現地でオレンジ警報が発出されるのはこの2週間で5度目であると伝えた。

そして、電力不足の背景として、新型コロナウイルス感染拡大を防ぐための措置が解除されつつある中で世界の経済活動が再び活発化し、中国を始めとする世界各国で発電用の燃料不足が顕在化していることがあると解説。同省では電力の70%を石炭で賄っており、石炭供給の逼迫化と価格高騰が発電量に直接影響するとともに、代替エネルギーとして期待される風力発電が風力不足により十分に機能しないことも相まって、深刻な電力不足に陥ったと解説している。

その上で、中国政府は国内の石炭供給を増やすための措置を取り始めており、2大石炭産地である山西省と内モンゴル自治区にある200カ所余りの炭鉱に生産能力拡大を求めているとする一方で、豪雨災害の影響により山西省で60カ所の炭鉱が操業できなくなるなどの障害が発生していると伝えた。

記事は、中国における電力不足について信用格付け企業・ムーディーズが報告書の中で「中国に経済的な圧力をもたらし、2022年のGDP成長の足を引っ張ることになるだろう。生産・供給網の寸断により、GDPの予測は難しくなる」との見解を示したことを紹介するとともに、「一部の国で燃料不足に伴う停電が発生していることは、化石燃料の依存から脱却することの難しさを浮き彫りにさせた」と評した。(翻訳・編集/川尻

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