台風の暴風雨でも長蛇の列ができる上海の「鮮肉月餅」の店―中国

人民網日本語版    2021年9月23日(木) 14時40分

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中国では中秋節に月餅を食べる習慣があり、上海では最近、列を作って鮮肉月餅(肉入りの月餅)を購入することがトレンド入りした。

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中国では中秋節(旧暦8月15日、今年は9月21日)に月餅を食べる習慣があり、上海では最近、列を作って鮮肉月餅(肉入りの月餅)を購入することが、微博(ウェイボー)の検索のトレンド入りした。

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数日前、台風14号(チャンスー)が上陸し、暴風雨となったにもかかわらず、レストラン・光明邨大酒家に対する人気は影響を受けた様子もなく、熱々の鮮肉月餅や蟹粉月餅(カニみそ入り月餅)を食べるために大勢の客が何時間も列に並んでいた。

光明邨の店員によると、スペースに限りがあるため、列を作る場所を2つの場所に分けているという。そして、1度に購入できる客を7人までに制限し、他の客はその後ろで列に並ぶよう手配している。

「月餅は30分に1度焼き上がり、1度に7人が買うのに十分な量しか作ることができない。早朝6時半から夜の7時まで、5つの大きな鉄板で焼き続ける。全ての客のニーズを満たすことはできず、鮮肉月餅は依然として供給が需要に追いつかない状態だ」という。

店の前で、列に並ぶ人を見守る警備員は 「鮮肉月餅を買うために少なくとも2時間は並ばなければならない。台風の影響はほとんどない」と話した。

上海は中国で最も鮮肉月餅が人気の都市だ。フードデリバリー大手「餓了麽」の2019年のデリバリー関連統計を見ると、常住人口が全国人口の2.5%にも満たない上海で、中国全土の鮮肉月餅の53%が売れている。

上海食品協会の高克敏(ガオ・コーミン)常務副会長によると、「鮮肉月餅はもともと、焼き立ての蘇州風月餅が由来。上海の食品企業が販売に力を入れているのを背景に、その影響力は、蘇州風月餅をすでに大きく上回り、それを買うために、蘇州の人がわざわざ上海に来るようにさえなっている」という。

鮮肉月餅のおいしさは、中に入っている肉餡とサクサクとした皮にかかっている。

正統派の鮮肉月餅の肉餡はホロホロとやわらかく、肉汁がたっぷりだが、スープを楽しむ肉まん「灌湯包」のように飲めるほどではなく、ちょうど良い加減の肉汁の量となっている。

ブタ肉の部位や割合、肉汁や水、ラードの量などその分量によって、肉餡の味も異なってくる。店によってそれぞれ独自のレシピを使っているため、その鮮肉月餅の味も異なってくるというわけだ。

蘇州風月餅は何と言ってもそのサクサクとした皮が特徴だ。出来立ての鮮肉月餅をほおばれば、サクサクとした皮の中から柔らかでジューシーな肉餡が出てきて、美味しさが口の中に広がる。

鮮肉月餅は、焼いた「肉まん」とは異なり、表面はサクサクとした蘇州風月餅と同じ方法で作られている。

その焼き方にも鉄板でひっくり返しながら焼く「烙」とオーブンの中で焼き上げる「烤」の2種類があり、前者は皮がパリパリサクサクであるのに対して、後者はやや柔らかいサクサク感を楽しむことができ、それぞれ好みで選ぶことができる。

認定資格「中餐行政総厨」を取得し、資深級中国烹飪大師にも認定されている新雅粤菜館の黄任康(ホアン・レンカン)さんは、「若い消費者の好みに合わせて、当店は今年、藤椒魚肉月餅を打ち出した。魚の身の食感と、舌がしびれるような辛さがハーモニーとなり、とてもおいしい。もともとは及び腰だった消費者も食べてみると『おいしい』と絶賛している」と話した。(提供/人民網日本語版・編集/KN)

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