深夜の故宮で土を掘り返す、もしや発掘作業?ネットがザワつくも…―中国

Record China    2021年9月20日(月) 19時10分

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19日、中国のポータルサイト・百度に、北京市の故宮付近で夜間に土を掘り返す作業が行われ、ネット上では「永楽大典」が見つかったのではないかと話題になったと報じる記事が掲載された。写真は工事の様子。

2021年9月19日、中国のポータルサイト・百度に、北京市の故宮付近で夜間に土を掘り返す作業が行われ、ネット上では「永楽大典」が見つかったのではないかと話題になったと報じる記事が掲載された。

記事は、18日夜から19日朝にかけて、ネット上で「故宮の東華門の外で大規模な工事が行われている。メンテナンス工事ではなく、永楽大典を発掘しているのではないか」との書き込みが行われ、ネットユーザーの間で議論が起きたと紹介。微博に掲載された現場の写真では、夜中にショベルカーで土を掘り返す様子や、地下につながる井戸のような口から下に向かってはしごが架けられている様子が見られたと伝えた。

そして、話題にのぼった「永楽大典」について、明の永楽年間に当時の皇帝が編さんを命じた大百科で、天文学、地理、人事、名物、陰陽学説、仏教や道教、工芸品などに関する古典書籍約8000篇が収録されており、全部で2万2877巻、1万1095冊、約3億7000万字におよぶ非常に巨大な作品であると説明。19世紀の欧米列強による北京進攻で大部分が散逸し、現在ではわずか810巻、400冊あまりが残るのみであるほか、その多くが日本、米国英国、ドイツなど8つの国に渡り、現地の博物館などが所蔵していると紹介した。

記事はその上で、故宮博物院の現場作業担当者が「実際の工事は故宮の敷地内ではなく、東華門の外側で行われた。敷地内での土を掘り返しての工事には厳しい許認可制度が取られており、簡単に土を掘ることはできない」と説明し、今回の工事について「考古プロジェクトではないのでご安心を。電力設備の保守工事だった。夜間に実施したのは、来場客への影響を最大限なくすため。9月末まで午前0〜5時に作業を行う予定だ」と語り、「永楽大典」の発掘作業説を否定したことを紹介。この回答に中国のネットユーザーからは「そりゃ、ショベルカーで貴重な本を掘り返すわけないよな」「考古学の発掘作業に対する知識の普及が不十分だということが分かった」といった感想が見られたことを伝えている。(翻訳・編集/川尻

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