「教育整頓」キャンペーンが国内における英国式私立学校の拡大のスピードを鈍らせる―中国メディア

Record China    2021年9月13日(月) 10時20分

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環球時報は、英紙フィナンシャル・タイムズ報道を引用する形で、「中国の教育整頓キャンペーンが国内における英国式私立学校の拡大のスピードを鈍らせる」とする記事を掲載した。写真は中国のバイリンガルスクール。

中国紙・環球時報(電子版)は7日、英紙フィナンシャル・タイムズ(電子版)の5日付報道を引用する形で、「中国の教育整頓キャンペーンが国内における英国式私立学校の拡大のスピードを鈍らせる」とする記事を掲載した。

記事によると、中国当局が教育システムにおける外国の影響への規制を強化し、私立教育を受けた子どもの数を半分以上減らそうとする中で、英国の私立学校の中国国内での拡大は新たな圧力に直面している。

外国人教師に対する査証(ビザ)の制限も一定程度、中国人学生向けの私立学校の設立と拡大を鈍らせる一因となっている。うち数十校は、ハロー、ウェリントン、ダリッジ・カレッジ、チャーターハウスなどの英国の名門校とつながりがある。

中国国内では、外国の大学への出願を希望する学生の増加に伴い、国際的な試験を提供したり英語での教育を行ったりする私立学校が急増している。改革は、教育機会を平等にする政府の試みの一環で、営利目的の個別学習指導に対する最近の厳格な規制に続くものだ。

中央政府は5月、9年間の義務教育段階の私立学校の新設認可を停止した。先月には、少なくとも四つの省が、そのような学校に通う子どもの割合を10%から5%未満に減らすと表明した。一部の省当局は、私立学校のカリキュラムと外国の教科書の使用に規制をかけている。

教育コンサルタント会社のISC Researchは、英国の29校とつながりのある中国の66校を特定している。政府の政策は、中国国内にある私立小中学校1万5000校の約5分の1を占める二重国籍またはバイリンガルの中国人向けの学校を明示的に対象とはしていないが、一部の学校は取り締まりに巻き込まれている。重慶市と山西省では政府によるバイリンガル学校の買収が行われている。

ほとんどの英国の学校で使用されるAレベルの試験に向けた準備を提供している上海市のあるバイリンガル学校の校長は、「西洋式の教育に対する需要は依然として強いものの、中国国内のバイリンガル学校の急成長の時代は終わった。われわれは近い将来、より少ない数の生徒を受け入れる準備ができている」と述べている。

外国とのつながりがある学校は通常、中国の投資家によって所有および運営されている。そうした学校は、ブランド名を貸し出し、一部のスタッフ、教材、教授法に関するアドバイスを提供してくれる英国の提携校に費用を支払っている。

ISC Researchは、新型コロナウイルスのパンデミックが始まって以来、私立のバイリンガル学校の開校の伸びが鈍化していることを追跡してきた。ISC Researchの東アジア担当研究員であるピア・マスケ氏は、「中国の家庭では国際教育に対する需要は引き続き強い。だが、個別学習指導と外国の教科書の使用に対する規制および義務教育期間の延長の可能性は、中国政府が私立教育に対してより多くの統制を行っていることを示しており、中国の教育市場の魅力を失わせている」と述べている。

一方で、深セン市でハローインターナショナルスクールを運営し、来年には私立のバイリンガルスクールと保育園の両方を開校予定のアジアインターナショナルスクールのチーフエデュケーションオフィサー、アーメド・フセイン氏は、英国の学校にとって中国市場は「持続可能で楽観的」との見方を示している。(翻訳・編集/柳川)

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