節操ない「推し行為」やファン同士の対立……中国当局が芸能人のファンコミュニティーを整理―米紙

Record China    2021年8月31日(火) 18時20分

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30日、仏国際放送局RFIの中国語版サイトは、中国がインターネットの取り締まりをいよいよ芸能人のファンコミュニティーにまで拡大してきたとする、米紙ニューヨーク・タイムズの報道を紹介する記事を掲載した。

2021年8月30日、仏国際放送局RFIの中国語版サイトは、中国がインターネットの取り締まりをいよいよ芸能人のファンコミュニティーにまで拡大してきたとする、米紙ニューヨーク・タイムズの報道を紹介する記事を掲載した。

記事は、同紙が30日に発表した文章の中で「長年にわたり中国のネットワーク監督者は、共産党や政府の方針に背く者、”Me too”活動者、自由主義者、風刺ライターのほか、インターネットの調和を見出そうとするあらゆる人物を容赦なく抑圧してきた。そして今、ネットワーク監督者の注意力はファンコミュニティー文化に向けられている」と紹介し、中国政府が「節操のない追っかけ行為が若者の思想を害している」としてファンやファンコミュニティーを取り締まる一連の措置を講じるとともに、27日には芸能人人気ランキングを禁止したほか、スキャンダルのあった芸能人の「封鎖」に乗り出したと報じたことを伝えた。

そして、中国共産党や政府による一連の措置について「専制指導者である習近平(シー・ジンピン)氏の指導の下で、共産党が文化分野の規制に一層強い作用を発揮しようとしていることの表れ」であり、芸能界が「イデオロギーの戦場と化した」と評したことを伝えている。

また、芸能界やファンコミュニティーに対する取り締まりは、中国政府が国内のIT企業や教育業界に対する締め付けを行った後に出現した現象であり、共産党や政府がこれまで不問に付してきた業界に対する管理強化の一環であるとの見方も専門家から出ているとした。

記事は「ファンコミュニティーに対する中国政府の態度は、1年前の態度と全く異なる」という同紙の指摘を引用しつつ、「かつて中国のファンコミュニティー文化は新たな文化現象として称賛され、新型コロナ期間にはファンによる自発的な寄付や感染拡大防止に向けた行動などポジティブな動きが目立った。しかし、ファンコミュニティー文化は資本に翻弄(ほんろう)されてすでに変質してしまい、目当てのスターのランキングを上げるための節操のない『推し行為』や、ファン同士の対立、悪意ある攻撃などといった悪い現象が目立つようになり、世論の注目を浴びて当局が規制に乗り出すに至ったというのは、実に皮肉なものである」と評した。(翻訳・編集/川尻

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