人民網日本語版 2021年8月19日(木) 11時30分
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今年4月、黒竜江省の農村で野生のアムールトラが出没し、ニュースの「主役」になった。自然に返されたが、最近再び吉林省天橋嶺鎮の森林エリアから黒竜江省の森林エリアに入ったことが分かった。
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今年4月、黒竜江省の農村で野生のアムールトラが出没し、ニュースの「主役」になった。そのトラは、国家林業・草原局によって「完達山1号」と名付けられ、2~3歳のオスの未成獣とひとまず推定されている。その後、自然に返された「完達山1号」が最近、再び吉林省天橋嶺鎮の森林エリアから黒竜江省の森林エリアに入ったことが分かった。人民網が各社の報道をまとめて伝えた。
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天橋嶺森林公安局と天橋嶺林業局は連携体制を取り、人とトラが接触しないための対応策を講じ、人がトラを傷つけたり、トラが人を襲ったりすることがないようにしている。
「完達山1号」は5月25日にも天橋嶺の森林エリアに入っていた。同エリアに入るのはこれで2回目だという。
■「完達山1号」が再び山から下りて来た原因は?
中国科学院動物研究所の博士で国家動物博物館の張勁碩(ジャン・ジンシュオ)副館長は2つの可能性に言及している。1つは、自分の縄張りを確保している途中である可能性だ。アムールトラの活動範囲は通常200~300平方キロと、非常に広い。オスのトラの縄張り意識は強く、徘徊を続けて自分に適した生息地を探している可能性がある。前回、自然に返した場所が近すぎたため、「完達山1号」はまた縄張りの範囲を探りに戻って来たのかもしれない。今回はもっと遠くへ移動させる方法を考える必要があるだろう。
2つ目は、前回返された場所に十分なエサがなかった可能性だ。トラは林に返せばいいと思っている人も多いかもしれないが、実際には、森林だけでなく、整った生態系がなければ十分なエサを確保することはできない。十分なエサがなければ、それを求めてさらに遠くにまで移動するという。そのため、もう一度「完達山1号」を自然に返す場合は、生存に適した環境がカギの一つとなる。(提供/人民網日本語版・編集/KN)
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