日韓にもある…アリババの性的暴行事件に見る「酒席文化」―独メディア

Record China    2021年8月13日(金) 20時10分

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11日、独国際放送局ドイチェ・ヴェレの中国語版サイトは、中国社会に根強く残り、各種ハラスメントの温床となっている「酒席文化」の問題点を指摘する記事を掲載した。

2021年8月11日、独国際放送局ドイチェ・ヴェレの中国語版サイトは、中国社会に根強く残り、各種ハラスメントの温床となっている「酒席文化」の問題点を指摘する記事を掲載した。以下はその概要。

中国のEC大手アリババグループで先日発覚した、上司による女性従業員に対するセクハラ問題により、「酒席文化」に対する議論や批判が盛り上がりを見せている。

「酒席文化」は、お酌をする、飲酒を進めるといった方法で互いの交流を深めるもので、ビジネスの世界ではよく見られる。華人社会に広く存在し、日本や韓国にも似たような文化が存在する。中国人民大学経済学院の聶輝華(ニエ・フイホア)教授はこの文化を、中国の企業や組織における制度やルールが十分に整備されていないがための「陋習」であり、長期的に見て組織の発展を阻害するものだとの見解を示した。

中国の国有企業で働く23歳の女性社員は「上司が2か月に1度、組織の団結力を強める目的で飲み会を開くが、その翌日は体調が悪く、精神状態も不調で仕事に集中できない。はっきり言って百害あって一利なしだ」と不満をこぼしている。中国新聞週刊が9日より実施している「若者が酒席文化にどれほど反感を持っているか」についてのアンケート調査では、50万人以上が「非常に反感を持っていて、許せない」と答え、8万人あまりが「現実において拒否することが難しく、参加せざるを得ない」と回答したことが明らかになっている。

台湾国防医学院の黄淑玲(ホアン・シュウリン)教授は酒席文化を「男性による関係づくりの手段」とし、女性従業員を排斥し、組織の監督体系機能を失わせる、組織の健全な発展にとって有害なものと認識している。台湾の日本企業に勤める女性は会社の飲み会で上司からセクハラまがいの行為を受けたほか、職場でしばしば「女性社員はお酌をしなければいけない」といった話を耳にするとした上で、酒席文化は「女性に対するさまざまなリスペクトに欠ける、社会的に許されたいじめ、ハラスメントだ」と語った。

聶教授は、酒席文化の本質は契約精神の欠如であるとし、中国社会が酒席文化から脱却するには「よりオープンになり、制度を一層健全なものとし、かつ世界の潮流に融合して現代ビジネスの契約精神を受け入れることが必要だ」と指摘した。(翻訳・編集/川尻

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