2021年8月6日、韓国メディア・韓国経済は「子ども世代が親世代より貧しくなると考える韓国人が過去最高に達した」と伝えた。

米世論調査機関ピュー・リサーチ・センターが先月21日に発表した報告書によると、今年3月13日から4月29日にかけて18歳以上の韓国人1006人を対象に調査した結果、回答者の60％が「子ども世代が親世代より経済的に苦しくなる」と答えた。反対に「子ども世代が親世代よりも豊かに暮らせる」と答えた回答者は34％だった。

このように悲観的な予測をした人の割合は、13年の調査開始以降最も高かった。調査が実施されなかった16年と20年を除いて、「子ども世代が親世代より貧しくなる」と予測した韓国人回答者の割合は13年が37％、14年が43％、15年が52％、17年が55％、18年が53％、19年が54％、21年が60％と上昇傾向にあるという。

否定的な認識が目立った国は、関連調査が実施された13カ国（先進国、計1万8850人）のうち米国と韓国だけだったという。米国の場合、今年2月1日から7日にかけて2596人を対象に調査した結果、回答者の68％が「子ども世代が親世代より貧しくなる」と予想した。

ピュー・リサーチ・センターは「新型コロナウイルス感染症に関する政府の対応に批判的な回答者ほど、子どもの未来に対して否定的な評価を下す傾向がある」とも分析した。韓国の場合、政府の対応に批判的だった回答者の79％が、肯定的だった回答者の53％が「子ども世代が親世代より貧しくなる」と見通したという。

これを受け、韓国のネット上では「稼ぐスピードより家賃の上がるスピードが速い」「今は親世代も老後の心配をしなければならない。その分、財産が子ども世代に行かなくなった」「所得税50％、相続税60％の国じゃ子どもに譲る財産などない。先進国のように相続税を下げたり廃止したりして希望を与えるべき」などと指摘する声が上がっている。また「ムンデミック（文大統領×パンデミックの造語）の当然の結果」「生活費にもならない補助金をばらまくだけに重点を置いて、雇用の創出すらできない政府。政権を握るだけで国はどうなっても構わないという態度だからお先真っ暗」と文政権への批判も目につく。

また「金大中（キム・デジュン）大統領のときに契約職が合法化になり、廬武鉉（ノ・ムヒョン）大統領のときに不動産が高騰。そして文大統領が2人の精神を引き継いでいる」「経済発展を成し遂げた朴正煕（パク・チョンヒ）大統領がいなかったら、韓国は今も発展途上国だったことだろう」「投票の重要性に気付かされた」「来年の大統領選はしっかり選ぼう」などの声も上がっている。（翻訳・編集/松村）