「実験室流出説」を否定する科学者がネット暴力に遭う

CRI online    2021年7月28日(水) 15時40分

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米政府からの強い圧力を受け、世界保健機関(WHO)はこのほど、新型コロナウイルス感染症の発生源調査に関する報告書を発表しました。しかし、今回の結論は3月に発表されたものとは大きく異なっています。

米政府からの強い圧力を受け、世界保健機関(WHO)はこのほど、新型コロナウイルス感染症の発生源調査に関する報告書を発表しました。しかし、今回の結論は3月に発表されたものとは大きく異なっています。同時に、「実験室流出説」を否定する科学者や専門家らがネット上で言葉による暴力や嫌がらせ、さらには脅迫さえも受けています。

米大統領の首席医療顧問を務めるアンソニー・ファウチ氏は、米国の感染症対応における主要な科学者の一人ですが、共和党から猛烈な攻撃を受けました。ファウチ博士は「実験室流出説」を否定し、ウイルスが人工的な操作による可能性はないとの見方を示しました。しかし、この見方によりファウチ氏はトラブルに巻き込まれました。共和党のマーシャ・ブラックバーン上院議員、マルコ・ルビオ上院議員、トム・コットン上院議員らはファウチ氏の辞職を求め続けています。

圧力を受けた科学者はファウチ氏だけではありません。武漢ウイルス研究所での勤務経験がある専門家のダニエル・アンダーソン氏は、実験室には最も厳しいバイオセーフティー対策が講じられているほか、武漢ウイルス研究所ではそれまでに感染した人がいないと述べました。しかし、米ブルームバーグニュースによりますと、この発言によりアンダーソン氏は極端な政治勢力による暴力に脅かされているということです。

「実験室流出説」に強く反対する米国のウイルス学者、アンジェラ・ラスムセン博士も、ネット上で言葉による暴力や嫌がらせを受け、身の危険にさらされました。また、WHOの国際専門家グループの一員として武漢を訪れた豪シドニー大学教授のドミニク・ドワイヤー氏は6月に英紙ガーディアンへの寄稿で、「実験室流出説」は最初はうわさにすぎなかったが、政治に迎合するために一部の政府によって故意に拡散、支持されたと記しています。

米国からの強い圧力を受けながらも、国際社会からは理性の声が聞こえています。世界的に著名な医学専門家24人は5日、権威ある英医学誌ランセット上で再び共同声明を発表し、「実験室流出説」に反論しました。これまでに55カ国がWHO事務局長に書簡を送り、新型コロナウイルスの発生源調査問題の政治化に反対を表明しています。(提供/CRI

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