歌手で俳優のクリス（呉亦凡/ウー・イーファン）による未成年女性への性的暴行疑惑について、北京市公安局の中国版ツイッター・微博（ウェイボー）が捜査結果の一部を公表。クリスが詐欺被害に遭っていたことを報告している。

韓国の人気グループEXOの華人メンバーだったクリスに、性的暴行疑惑が持ち上がったのは今月19日のこと。被害者を名乗る18歳の女性、都美竹（ドゥ・メイジュウ）さんが微博に投稿した内容がきっかけだった。北京市公安局・朝陽分局が22日夜、これまでの捜査結果の一部を初めて公表し、「女性とは一度会っただけで深い関係はない」としていたクリス側の主張を否定。都美竹さんとクリスに性的関係があったと発表している。

朝陽分局によると、都美竹さんは昨年12月5日、クリスのスタッフからMV出演者のオーディションを理由に呼び出され、北京市内にあるクリスの自宅に入った。そこに集まった10数人で飲酒やゲームに興じたのち、クリスとの間に性的関係が発生。また、2人の間ではメッセンジャーアプリを介して今年4月までやり取りがあったとしている。

都美竹さんとの性的関係をめぐり、その対価として金銭のやり取りがこれまでにも報じられてきたが、朝陽分局では2人の間に、第三者となる劉（リュウ）姓の20代の男が浮上し、クリスと都美竹さんがそれぞれ詐欺被害に遭っていたことも報告している。男は同様にクリスから性的暴行被害に遭った女性を名乗り、SNSを通じて都美竹さんに接近。彼女の代理人と称してクリス側の弁護士に300万元（約5100万円）の和解金を持ちかけ、分かっているだけで18万元（約310万円）を詐取していたという。なお、男については今月18日に江蘇省南通市で身柄を拘束し、現在は取り調べ中としている。

なお、都美竹さんは性的暴行の被害者が複数存在し、自分以外にも未成年がいると主張しているが、この点について朝陽分局では、現在も捜査を進めていると公表している。（Mathilda）