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産業用ロボットは人との協働の難問を解決するか―中国メディア

人民網日本語版    2021年7月7日(水) 8時50分

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今年に入ってから、産業用ロボットに関するデータが注目を集めている。資料写真。

今年に入ってから、産業用ロボットに関するデータが注目を集めている。中国国家統計局のデータによると、2021年5月の産業用ロボット生産量は前年同期比50.1%増の2万9743台となり、2年連続で2けたの成長率を維持したという。経済日報が伝えた。

ロボットの商用化と実用性は業界にとってずっと難しい問題だった。従来の製造業には非常に大きなニーズがあるが、製造環境の複雑さや製造技術に対する要求の高さにより、現在の市場では多様化したニーズに応える産業用ロボット製品はごく限られたものしかないのが現状だ。

賽迪顧問(CCIDコンサルティング)スマート製造業研究センターの張龍(ジャン・ロン)センター長は、「現在、ロボットの制御技術の発展と市場のロボットに対する要求にはミスマッチがある。産業用ロボット技術の急速な発展に伴い、従来の市場における単純労働を人に代わって行うロボットへのニーズはすでに十分に満たされるようになったが、デジタル化、スマート化のプロセスが急速に進むにつれ、ロボットの動きの速度、正確性への要求が一段と高まった。また、産業用ロボットは決まり切った工程を人に代わって行うものから複数の工程を連携させてこなすものへと進化する必要があり、そのコントロール技術には持続的かつ迅速なレベルアップが求められている」と述べた。

張氏は続けて、「産業用ロボットがより多くの工業シーンに浸透していくにつれ、別の問題も徐々に顕在化してきた。それは、多くの製造プロセスには人とロボットとのハイレベルの協働が必要ということだ。単純な工程の分割割当でロボットと作業員を切り離すことは難しいが、安全性など他の要因も考慮することから、一部の産業用ロボットは使用するのにますます手間がかかるようになった」と述べた。

ロボットをさらに実用的なものにして、産業の今後の発展方向にするにはどうしたらよいか。昨年10月、聯想(レノボ)は2020年レノボイノベーションテクノロジー大会で、初の独自開発の産業用ロボット「晨星(デイスター)」を発表した。一部の人の見方では、晨星を代表とする「実用派ロボット」は目下の製造業発展の核心的なニーズによりよく応えることができ、顧客のニーズを踏まえてさまざまな機能を追加することもでき、コストは相対的に低いという。

5G時代の到来とともに、高帯域幅、低遅延、多数同時接続の通信ネットワークがモバイルロボットの発展をさらに次の段階へ押し上げた。関連企業はイノベーションを強化し、応用シーンを開拓し、顧客との相互連携を増やし、産業用ロボットの実用的価値をさらに高める必要がある。

張氏によると、人とロボットとの協働は将来の産業用ロボット発展の重要なトレンドになるとみられる。製造業企業がデジタル化・スマート化プロセスを推進する中核の目的はコストを引き下げて収益率を引き上げることであり、生産・製造の全プロセスから見ると、産業用ロボットと関連のスマート技術の制限があり、人による作業と産業用ロボットの最適な組み合わせは何かを考えることが重要なカギになり、そのためには人とロボットとの協働に関連した技術が持続的にブレークスルーを達成する必要があるという。

聯想研究院上海分院の毛世傑(マオ・シージエ)院長は、「ロボットが3.0時代に入るのに伴って、応用シーンが広がり増加し、ロボット本体だけでなく、市場規模がより大きいのはロボット本体に基づいたソリューションで、ロボット市場の3倍の規模になる見込みだ」と述べた。(提供/人民網日本語版・編集/KS)

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