世界の公的外貨準備の中で、人民元資産が舞台の真ん中に近づきつつある。国際通貨基金（IMF）がこのほど発表したところによると、2021年第1四半期（1-3月）には、外貨準備に占める人民元の割合が上昇し、昨年第4四半期（10-12月）の2694億9000万ドルから2874億6000万ドルに増えて、9四半期連続の増加を達成した。人民元建て外貨準備が世界の公的外貨準備に占める割合もさらに上昇して2．45％になり、16年第4四半期にこのデータを記録し始めてからの最高を更新した。中国証券報が伝えた。

IMFのデータによると、16年第4四半期の世界の人民元建て外貨準備は907億7800万ドルで、17年第3四半期（7-9月）に初めて1000億ドルを突破して1081億5500万ドルになり、18年第4四半期にさらに2000億ドルの大台を突破して2030億8500万ドルになった。

こうしたデータは世界の投資家がここ数年、人民元建て資産を絶えず増やしていることと呼応する。国家外貨管理局の王春英（ワン・チュンイン）副局長はこのほど、「2021年第1四半期に、海外の投資家が人民元債券を持続的に買い増しした。海外投資家とは主に海外の中央銀行と政府系ファンド（SWF）などの機関で、人民元建て資産を中期的・長期的に配置する傾向があり、投資の安定性が高い」と述べた。

中国人民銀行（中央銀行）上海本部がこのほど発表したデータでは、21年5月末現在、海外機関が保有するインターバンク市場の債券は3兆6800億元で、インターバンク債券市場の総委託量の3．5％を占める。今年1-5月には、海外機関が買い増しした中国の債券は累計4200億元を超えた。（提供/人民網日本語版・編集/KS）