生態環境部（省）（国家核安全局）は16日、台山原子力発電所で放射能漏れ事故が発生したとのCNNの報道について記者の質問に答えた。

生態環境部は、「営業運転開始以来、中仏合弁で建設した台山核電合営有限公司の1、2号機は安全で安定した運転を続けており、周辺環境に異常は見られない。CNNの報道は事実でない」とした。

生態環境部は、「台山原発1号機の運転中、原子炉一次回路で冷却剤の比放射能（単位体積或いは質量あたりの放射能の強さ）が上昇していることが観測されたが、これは依然として原発運転技術規格書に定められた安全稼働が許可される範囲内で、技術規範要求を満たしており、原発運転の安全は保障されている」とした。

生態環境部によると、1号機一次回路の放射線量上昇には主に燃料棒の破損が関係している。燃料の製造・輸送・装填段階での制御不能な要因による影響で、原発の運転過程において少量の燃料棒の破損が生じることは避けがたく、よくある事象だ。

台山原発1号機の炉心には計6万本余りの燃料棒がある。現時点の推算で破損した燃料棒は約5本で全体の0．01％未満であり、これは設計時に想定した最大破損率（0．25％）を遥かに下回る。

放射能漏れは発生したのだろうか？生態環境部によると、一次回路の放射線量上昇は放射能漏れ事故とは全く別の事だ。一次回路は原子炉内部にあり、放射性物質漏洩を防ぐ障壁である原子炉冷却材圧力バウンダリ及び原子炉格納容器気密性がいずれも要求を満たしてさえいれば、環境への放射能漏れという問題はないし、この2つの実体障壁は安全なものだ。現時点で、台山原発周辺の放射線レベル測定結果は、同原発周辺の放射線レベルに異常は見られず、バックグラウンドレベルであり、いかなる漏れも発生していないことを示している。CNNの報道における概念は間違っている。

香港紙サウスチャイナ・モーニング・ポスト電子版の報道によると、原子炉を設計・製造したフラマトムは14日、「現在あるデータに基づくと、台山原発は安全パラメータの範囲内で運転されている」とした。（提供/人民網日本語版・編集/NA）