ショート動画は海外が中国を理解する「窓口」に―中国メディア

人民網日本語版    2021年3月9日(火) 12時20分

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統計によると、ストリーミング・メディアでもあるTikTokの米国のアクティブユーザー数は1億人を超えている。

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世界の国々は長年、特定の商品やシンボルを通じて文化的イメージをキープするよう取り組んできた。例えば、米国にはハリウッドやコカ・コーラ、ポップミュージック、英国には王室、ジェームズ・ボンド、イタリアには歌劇、ルネサンス時代の画家、日本にはアニメ、韓国にはK-POPといった具合だ。海外では、中国文化というと、カンフーパンダ、中国料理などが往々にして連想される。しかし、欧米諸国や日本、韓国などと比べると、中国文化の影響力はまだまだ伸びしろがあり、そのような状況は近年、少しずつ改善されている。ドイツの外国向けラジオ放送「 Deutschlandfunk(DLF)」の定期刊行物は最近、「中国のオンラインゲームやショート動画などの新たな文化的アーチファクトが世界的に人気になっている。面白く、政治性がないことがそれらの特徴だ」と伝えた。世界で人気となっているショート動画共有アプリ「抖音(Tik Tok)」のほか、一部の国や地域で、中国企業の商品が大ヒットしている。また、インターネットという新しいキャリヤーを通して、中国の小説や映画、ドラマなどが次々に海外進出を果たしている。

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中国の新型文化的アーチファクトと言うと、世界で一世を風靡している抖音(TikTok)を取り上げないわけにはいかない。統計によると、ストリーミング・メディアでもあるTikTokの米国のアクティブユーザー数は1億人を超えている。うち、10‐19歳の青少年が32.5%、20‐29歳の若者が29.5%を占めている。また、「ワシントン・ポスト」などの米国の主流メディアもTikTokのアカウントを開設している。

環球時報の記者の調査によると、ドイツではほとんどの中高生や大学生がTikTokを利用している。ドレスデンの中学生・クラウスさんは、「僕はこのプラットフォームで、たくさんの中国人ビデオブロガーだけでなく、中国についてたくさん知ることができた。チャレンジイベントを通じて、中国のユーザーと交流することもある。TikTokで、ドイツメディアの報道のイメージとは全然違う中国を見ることができる」と話した。

若者だけでなく、多くの高齢者もTikTokを利用している。ウォール・ストリート・ジャーナルの報道によると、ニュージャージー州に住むデービスさん(64)は、昨年6月にアカウントを開設して以来、ほぼ毎日、動画を投稿している。その内容は料理などで、半年もしない間にフォロワー260万人が集まった。報道によると、欧米諸国の高齢者は、このプラットフォームを通じて、若者とコミュニケーションを取ったり、交流したりして、楽しみを見いだし、孤独から解放されている。オレゴン大学のデービス准教授は、「TikTokの他と異なる点は、数世代の人々が本当の意味で、楽しく、クリエイティブなスタイルで、互いに学び、連絡を取り合うことができる点だ」と話す。

インターネット技術が急速に発展するにつれて、新たに登場したショート動画という形式が、中国文化を海外に伝える「軽騎兵」となっている。ビデオブロガーの李子柒(リー・ズーチー)さんなど、中国の人気のネット有名人は、フレッシュなスタイル、独特な視線のショート動画を通して、海外のフォロワーの注目を集め、中国の田園風景やグルメ文化、教育理念などを外国人に自然な流れで紹介し、理解させている。海外のネットユーザーから「東洋美学の生活スタイル」と言われる李子柒さんは、動画共有サイト・YouTubeのチャンネル登録者数が1000万人を超え、中国の伝統文化を世界中に発信する社会現象ともなっている。ある韓国人フォロワーは、「李子柒さんの暮らし方は、私がしたい素晴らしい生活そのもの」とのコメントを寄せている。

ピュアな目を輝かせ、満面の笑顔を浮かべる四川省カンゼ・チベット族自治州理塘県に住むチベット族の美少年・丁真君が最近、ネット上で爆発的人気となり、工業化が進む現代ではすでにあまりみかけなくなってしまった自然な純朴さが人々の心を鷲掴みにしている。山奥に流れる清流のように爽やかな丁真君は、中国人だけでなく、日本や韓国、欧米諸国など世界中の人からの注目を浴びている。

日本のネットユーザーから、「アニメから出てきた美少年」と呼ばれている丁真君は今、理塘県の「顔」となっている。その動画に映るのは、牛や馬、のびのびとできる大自然、ダライ・ラマ6世の詩に出てくるような白色の月光。貧困を脱却した理塘県は、生き生きとした活気に満ちている。丁真君を通して、世界の人々は、自由に楽しく暮らす中国の少数民族を目にすることができている。このように新星のごとく現れた中国のネット有名人・丁真君は、外国人が素晴らしい中国を垣間見る「窓口」となっている。丁真君の動画を見た海外のネットユーザーからは、「中国にはこんな壮麗な景観があるなんて、一度行ってみたい!」、「以前にアバ・チベット族チャン族自治州に行ったことがあるけど、新型コロナウイルスが収束したらまた行ってみたい」といったコメントが寄せられている。

美食や美しい人、美しい景色など、「美」は永遠にわたって普遍的な世界共通語だ。本当の善や本物の美に対する追求というのは世界共通のもので、現代の人々のフレッシュな人物、美しい自然の風景、清らかでピュアな心に対するあこがれも共通している。李子柒さんのショート動画から丁真君まで、「中国テイスト」の色濃い郷土料理や都市生活の様子、美しい田園風景、そこに詰まっている中国式哲学と美学が、海外に伝えられる今の中国の「表情」を増やし、東洋の大国である中国を是非理解したいという世界の人々の渇望を満たしている。それと同時に、「窓口」の内側の中国は、自信に満ち、開放的で、包容ある姿で、世界の注目と期待に応えている。(提供/人民網日本語版・編集/KN)

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