2021年3月2日、韓国・国民日報は「雨の中で行われた三一節（独立運動記念日）の記念式典で、愛国志士のぬれたひざ掛けを見た文在寅（ムン・ジェイン）大統領の行動が話題になっている」と報じた。

記事によると、文大統領は1日午前、ソウル市内の公園で開かれた「102周年三一節記念式」に出席した。演説では「韓国政府はいつでも日本政府と向かい合って対話を交わす準備ができている」との考えを示し、「われわれが乗り越えなければならない唯一の障害物は、時に過去の問題を未来の問題と分離せずにごちゃ混ぜにして未来の発展に支障をきたすということだ。過去に足を引っ張られてはいられない。日韓両国の協力と未来発展のための努力も止むことはない」と強調したという。

また記事は「この日の会場では和やかな場面も見られた」とし、「独立運動に参加した愛国志士イム・ウチョルさんのひざ掛けが雨でぬれたコンクリート床に落ちたところを文大統領が目撃し、拾ってあげた。その後、文大統領は新しいひざ掛けを持ってくるよう頼み、大統領府のタク・ヒョンミン儀典秘書官がこれに応じた」と伝えている。

これを受け、韓国のネット上では「文大統領は温かい人」「素敵な場面」「尊敬します」「こういう行動は体に染みついていないとできない。これこそ品格」など称賛のコメントが相次ぎ、中には「政策のミスは置いといて、人間性は最高」とやや皮肉を込めた褒め言葉も寄せられている。

一方で「できることはショーだけ」「さすがカメラの角度もぴったり」「もうショーは十分」など厳しい指摘も目に付き、「小さなことに捉われていると大きな核心を見逃してしまう」「それよりも普段から独立有功者を支援すべき」との声も上がっている。（翻訳・編集/松村）