中台“パイナップル戦争”、台湾支持の声に「ダブルスタンダードだ」との批判も

Record China    2021年3月1日(月) 8時30分

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中国が台湾からのパイナップル輸入を停止したことで、日本では台湾側を支持する声が出ている。一方で中国人からは「ダブルスタンダードだ」との批判が出始めた。

中国の海関総署(中国税関)は26日、有害生物の存在を理由に台湾からのパイナップル輸入を当面停止すると発表した。台湾の蔡英文政権は同措置を批判した。日本で、同件について台湾側を支持する書き込みが増え始めたことについて、中国人からは「ダブルスタンダードだ」との批判が出はじめた。

蔡英文総統はフェイスブックに「中国が奇襲的な通知で、台湾パイナップルの輸入を一方的に一時停止したことについて、貿易についての異常な考え方であり非難します」などと書き込み、政府関係者に対して農民に協力するよう指示したことを明らかにした。蔡総統はさらに、台湾から中国に輸出されたパイナップルについて、2020年から現在まで合格率は99.79%に達しており、台湾は農産物の輸出について国際規範を遵守し、輸入国側の要求にも協力していると主張した。

台湾当局の報道官及び台湾与党である民進党も、中国側のパイナップル輸入停止の措置について「大陸側が経済的手段によって台湾に圧力をかけた」との考えを示した。蔡総統はまた、パイナップルを食べて台湾の農家を支えようとも呼びかけた。中国メディアの環球時報は台湾側の動きを「機会に乗じて政治的な操作をもてあそび始めた」と批判した。

同件が伝えられると、日本人によるとみられる台湾側に対する同情や応援、中国の措置を批判するSNSでの書き込みが増え始めた。一方で在日中国人の間では、このような日本人の姿勢に対する批判が発生。中国側が主張する「有害生物の存在」との理由については、「事実はどうかは分からない」としつつ、よく似た状況の米国などによる中国製品に対する圧力に対して、米国寄りの立場を取る日本人が多いことに対しする違和感の表明だ。

米国は華為技術(ファーウェイ)など中国企業に対して「不正を行っている」として取引の禁止を実施したが、日本では米国を批判する声がほとんど聞かれないからだ。政治的な理由で貿易に介入することの是非は別としても、同じような構図であるのに中台間の問題については台湾を支持する一方で中国を批判し、米中間の問題では米国を支持し中国を批判するのは「ダブルスタンダード」との指摘だ。(翻訳・編集/如月隼人

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