Record China 2021年1月16日(土) 10時20分
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中国の駐米英両大使がそろって交代すると韓国紙が報道。「戦狼外交が続くのか、柔軟外交に風向きが変わるのか」と注目している。写真は米国の中国大使館。
中国外交部内の代表的なタカ派として知られる駐米、駐英両大使がそろって交代すると韓国紙が報じた。この中では「20日の米国のバイデン新政権発足に合わせて刷新を試みたのではないか」と分析。「戦狼外交が続くのか、柔軟外交に風向きが変わるのか」と注目している。
韓国・中央日報は12日付の香港紙・明報の記事を紹介。「劉暁明駐英大使の後任に鄭沢光外交部副部長が任命されたのに続き、崔天凱駐米大使も任期を終え近く帰国する。崔、劉氏とも年齢も若くなく駐在国で長く勤務しており、交代は驚くことではない」と伝えた。
記事は「2013年4月にワシントンに赴任した崔大使はすでに8年近く勤めており、年齢も今年69歳となる。中国の歴代駐米大使で最長期勤務者だ。これまで米国に最も長く駐在していた李道予元大使や周文重元大使の5年を大きく上回る」と説明。「劉大使は10年3月からロンドンで勤務を始め11年近く活躍した。やはり最長期駐英大使だ。年齢も65歳で、帰国すれば退任するという。注視すべきはバイデン時代発足に合わせて中国の米国通の主要大使が代わるという点だ」と続けた。
さらに「中国は過去、駐英大使としてほとんどが米国とカナダなど北米を扱う部門の高位外交官を派遣し、対米外交を後押しする傾向があった」と言及。「崔大使と劉大使はこれまで呼吸を合わせるように精巧な論理と断固とした声で対米強硬外交を主導してきた」と述べた。
特に「劉大使は暇さえできれば英国メディアと事実上の舌戦に近い会見を行い、米国に従う英国外交を叱責したりした」と回顧。「米国の立場に合わせて英国が(5Gネットワーク構築をめぐり)中国ファーウェイ(華為技術)の製品使用に留保的態度を見せると『英国は独立的で自主的な行動をすべき』と指摘した」とも付け加えた。
崔大使に関しては「ワシントン勤務は中国を弁護して米国と戦う歳月だったと言っても過言ではない」と記述。「(中国が広範な領有権を主張する)南シナ海問題、新疆ウイグル族の人権問題、台湾問題から新型コロナウイルス起源問題などことあるごとにぶつかり合った」と振り返った。
駐米英大使が同時に交代する背景として中央日報は「バイデン時代に合わせて中国外交部が彼らの交代に出たのは、新しい酒は新しい革袋に入れるように雰囲気刷新を試みたものという見方が出ている」と解説。「中国の激しい外交を意味する戦狼外交が続くのか、そうでなければ米中衝突を緩和する柔軟外交に風向きが変わるのか注目される」と関心を寄せている。(編集/日向)
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