中国で2年を費やし「貧困脱出大作戦」ドキュメンタリー番組を制作、日本語版も公開

Record China    2020年12月17日(木) 16時20分

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中国では同国の貧困撲滅の状況を紹介する番組が2年を費やして制作された。同番組は日本語版(『絶対的貧困撲滅――世界貧困削減史上における「中国の奇跡」』)も公開されている。

中国中央広播電視総台(CMG/チャイナ・メディア・グループ)はこのほど、中国の貧困撲滅の状況を紹介する動画を2年をかけて制作した。日本語版の『絶対的貧困撲滅――世界貧困削減史上における「中国の奇跡」』も公開された。同動画は、貧困撲滅の事業が非常に広範囲にわたり計画的に進められ、最新のIT技術も巧みに利用したことを示している。

広い世界には、その日を送ることも困難な貧困者が多数存在する。国連も貧困の問題を重視し、2015年には「持続可能な開発のための2030アジェンダ」を採択した。同アジェンダが掲げる重要な目標の一つが、2030年までの貧困撲滅だ。

中国は2012年に、自国内の貧困者を2020年までに撲滅する計画を本格化させた。現在はすでに、各地における成果達成が相次いで報じられている状態だ。

CMGの動画は制作に2年をかけ、貴州省甘粛省新疆ウイグル自治区、山西省、四川省、海南省などでの取材も行い、貧困に苦しんでいた人を紹介している。それらの人々は、日本人には想像することも難しい、厳しい生活を強いられていたことがよく分かる。

中国は貧困撲滅のために、交通網や電力施設などのインフラ建設に力を入れたが、それだけではなかった。例えば、農村生活の経験がなかった者も含め300万人近い幹部を貧困地域に駐在させ、それぞれの家庭の状況に合致した対策を講じられるようにした。また、これまで広くは知られていなかった農村の特産品をITを使って紹介することで、都会向けの販路を開拓した。

動画によると、中国では2012年末から19年末までの7年間に、9348万人が貧困から脱出した。世界銀行によると、中国の貧困脱却成果の世界全体の貧困脱却事業への貢献率は70%を超えている。国連のグテーレス事務総長は「過去10年間、中国は世界の貧困脱却事業に最も貢献した国だ」と評価したという。(如月隼人

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