日本は人種差別がひどい? 物議醸すナイキCM、中国ネットでは意外な反応も

Record China    2020年12月2日(水) 14時0分

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スポーツメーカー・ナイキのCMが日本で物議を醸していることが中国でも報じられた。中国のネットユーザーからは意外なコメントも寄せられている。

スポーツメーカー・ナイキのCMが日本で物議を醸していることが中国でも報じられた。中国のネットユーザーからは意外なコメントも寄せられている。

ナイキのCMは、「動かし続ける。自分を。未来を。The Future Isn’t Waiting」と題したもの。サッカーをする3人の少女が、差別やいじめ、アイデンティティーに苦悩しながら、スポーツを通じてそれを乗り越えていこうとする様子が描かれている。最後の「いつか誰もがありのままに生きられる世界になるって?。でも、そんなの待ってられないよ」という言葉からは、自ら行動を起こすことを応援するメッセージが読み取れる。なお、ナイキによるとCMの内容は「リアルな実体験に基づいたストーリー」だという。

中国のニュースサイト・観察者網に1日付で掲載された記事は、このCMの内容が「日本のネットユーザーの敏感な神経を刺激した」とし、「原因は、日本社会に存在する人種差別を暗に指摘し、日本を批判するものと受け止められたからだ」と説明した。

その上で、日本のネットユーザーから「日本人をとがめて楽しいのか」「ナイキの製品はもう買わない」「今はクラスに一人や二人国籍が違う子がいるし、仲良く通学している。偏見を持っているのはナイキ」「ナイキのスニーカーを全部捨てたくなる」などの批判の声が上がったことを紹介。

一方で、「称賛するコメントも少なくない」として、「素晴らしいCMだと思う。多かれ少なかれ日本には差別はある」「すべての人に外国人差別に目を向けさせる警鐘だと思う」といった声のほか、「ピコ太郎」こと古坂大魔王も「これ作った人…てか、NIKE…朝から泣かすよ。だから、NIKEの靴やら服やらカッコいいんだね。こんなの作れちゃうんだもの。そりゃかっこいいわ!」とツイートしたことを伝えた。

そして、法務省が2017年に発表した調査で、在日外国人の約30%が外国人であることを理由に差別され、約25%が就職を断られ、約40%が入居を断られたと回答したというデータを紹介した。

これに対して、中国のネットユーザーからは「日本人は非常に排他的だ」「日本社会に差別は確かにある。それを正視し、暴くことの何がいけないのか」とする意見が多いものの、「日本人の外国人差別は有名だが、ナイキのこのCMは単なる難癖だと思う」「白人(による差別)ではなく、わざわざ日本で撮るのはあら探しでは?」「白人が日本人の人種差別を笑うとは。本当に、人のふり見てなんとやらだ」など、ナイキに批判的な声も少なくない。

あるユーザーは「正直に言うと、ナイキが自己満足に浸っている感じがする。私は外国人の世話をしたことがあるが、あちこちに混血の人がいるというのは大変。現地の文化にとっては破壊的な作用がある。日本の学校において人種の違いがいじめの原因になっているという話はあまり聞かない。それよりも、いじめやすい人が狙われることの方が多い。社会問題は一企業が扱うべき問題ではなく、政治家がやるべきことではないか?」と指摘。ほかにも、「(CMのストーリーは)人種差別というよりも学校内のいじめの問題では?」との声も見られた。

賛否を呼んでいるナイキのCMは2日午前11時の時点で、YouTubeで950万回以上再生され、高評価が4万7000件、低評価が3万件。ツイッターでは1400万回以上再生されている。(翻訳・編集/北田

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