Record China 2020年11月17日(火) 17時40分
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愛知県名古屋市のユニクロ店舗に有名デザイナーとのコラボ商品を求めて客が殺到、混乱が生じたとされる問題について、網易に16日、その背景を論じる評論記事が掲載された。写真提供:李鹿一さん。
愛知県名古屋市のユニクロ店舗に有名デザイナーとのコラボ商品を求めて客が殺到、混乱が生じたとされる問題について、中国のポータルサイト・網易に16日、その背景を論じる評論記事が掲載された。
13日、ユニクロは有名デザイナーのジル・サンダーとのコラボレーション商品を世界同時発売した。名古屋の店舗ではこの商品を求めて大勢の客が殺到し、「密」の状態が発生したほか、混乱の中でガラスが割れたり、マネキンに着せられていた服がはぎ取られたりした。現場の様子を撮影した映像はツイッターなどに投稿され、話題になった。
網易の記事は、先日、フランスのニュースサイトがツイッター上で「日本の教育現場」とされる映像を紹介し称賛したものの、その映像が実際は中国で撮影されたものだったことが判明したという話題に言及した上で、「この時は中国人がやったことが日本人のものとされたが、今回は逆に日本人がユニクロで商品を奪い合ったにもかかわらず、なぜか中国人のせいにされた」と論じた。
続いて、「長きにわたり、私たちは商品の争奪戦と聞くと真っ先に『中国人がまた恥ずかしいことをした』と考えてきた」とし、例として過去に「YEEZY BOOST(イージーブースト。カニエ・ウェストがプロデュース)」のスニーカーや、ユニクロとKAWS(カウズ)のコラボレーション商品を求めて店舗で大混乱が生じたことを挙げた。そして、「それと同じようなことが最近また発生した。もっとも、その場所は日本だった」とした。
記事は、「発売当日、開店前には長蛇の列ができた。ただ、こうした秩序は開店前までで、店が開くと大勢の客が店内になだれ込み、商品を奪い合った」とし、「秩序とソーシャルディスタンスを完全に無視し、礼儀やウイルスを一切気にしていない」ようだったと説明。「ガラスが割れ、商品を手にできなかった人たちはマネキンの服を脱がした。そのほかの洋服は床に落ち、踏みつけても誰も気に留めなかった」と説明した。
その上で、過去に中国のユニクロで発生したKAWSとのコラボTシャツをめぐる混乱について、日本のネットユーザーから「ここまでひどいことをする勇気はねえわ」「中国ってこういうところ醜い」「中国は本当にマナーが悪い。一歩間違えれば犯罪」といった批判的な声が寄せられていたことを紹介し、「これらの言葉をそっくりお返ししよう。商品を奪い合うのは良くない行為。誰の方がより上品だという話ではない」と論じた。
さらに、今回の騒動について日本のネットユーザーから「中国かと思ったら日本だった」「名古屋じゃなくて中国の間違いでは?」といった声が寄せられたほか、中国のネットユーザーまでもが在日中国人の可能性を指摘するなど、中国人に矛先を向けるようなコメントが寄せられたと紹介。一方で、あるネットユーザーが「これが今日の朝、中国杭州の販売状況」とし、杭州のユニクロ店舗では客らがきちんと列に並び、新型コロナウイルスが基本的に抑えられているにもかかわらず自主的にマスクをしている様子を写した写真を投稿し、「中国のユニクロは混んでないし、普通に+J買える。日本の店の混乱を中国に擦り付けないでほしい」とつづったことも取り上げた。
記事は、「長い間、多くの中国人は『日本人は素養が高く、礼儀正しい』という凝り固まった印象を抱いてきた。ひとたび商品の奪い合いや、秩序を守らない現象が起きれば、すぐに中国人がやったと言う」と指摘。「実際、中国人がこういうことをしてきたのは事実だ。しかし、ルールを守らない一部の人で、すべての中国人を定義してはいけない。普遍的に素養が高いとたたえられる日本人の中にも、私利私欲のために世間体を気にせず、ルールを無視する人もいるのだ」と主張した。
そして、「どこの国であれ、こうした商品の奪い合いの裏では、自らが得をするためにルールや秩序を踏みにじる行為が行われている。他の人がルールを踏みにじれば、あなたの利益が傷付けられる。あなたがルールを無視すれば、他の人の権利が傷付けられる。『己の欲せざるところは人に施すことなかれ』である」と指摘。「中国であれ、日本であれ、ユニクロの服1枚のために人々が素養を捨て、尊厳を捨てる。これは本質的にはルール無視の利己主義である。こうした行為で商品を手に入れた人は、逆に品位と尊厳を捨てているのである」と論じた。(翻訳・編集/北田)
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