2013年3月20日、インド紙ザ・タイムズ・オブ・インディアによると、中国はインドに対し、消息を絶ったマレーシア航空機370便の捜索に向け、インド南東部のアンダマン・ニコバル諸島に救難艦1隻を含む艦船4隻を派遣する許可を求めたが、インドはこの要請を「やんわり断った」という。21日付で環球時報（電子版）が伝えた。

【その他の写真】

インドは中国を警戒し、アンダマン・ニコバル諸島における軍事力を少しずつ拡大しているため、軍当局は戦略的に重要な拠点に中国の艦船が接近することに強く反対しているという。

インドの政府関係者は「インドはすでにベンガル湾と572個の島が存在するアンダマン海に艦船と航空機を派遣して捜索活動を行っている。そのため、中国の要請は『やんわりお断りされた』のである」と話した。

アンダマン・ニコバル諸島はインドの軍事的要所であり、マラッカ海峡へと向かう航路が6本存在し、海上交易路としての重要性も高い。インド政府関係者は「中国の艦船が消息を絶った不明機の捜索や海賊の取り締まりを口実に、周辺海域をごそごそ探るのを避けたいというのが政府の考えだ」と指摘する。

インドがアンダマン・ニコバル諸島に派遣した艦艇はなおも捜索を続けており、P−8対潜哨戒機やC−130J輸送機を使った空からの捜索も展開されている。（翻訳・編集/XC）