人民網日本語版 2020年11月15日(日) 16時0分
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最近、中国のネットで「ベルサイユ文学」という見るからになんだかとってもゴージャスな感じの文学が大ブレイクしている。
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最近、中国のネットで「ベルサイユ文学」という見るからになんだかとってもゴージャスな感じの文学が大ブレイクしている。中国新聞網が伝えた。
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その詳細についてはひとまず置いておいて、とりあえずは次の選択問題を見てみよう。
夫がランボルギーニを買ってくれたとしたら、どう反応する?
A.300万元(約4787万円)もするのよ。
B.ゴージャスな我が家にピッタリね!
C.色がダサいわ。ホントにセンスが悪いんだから。
もしCを選んだとしたら、「ベルサイユ文学」の神髄をしっかり理解していると言えるだろう。
「ベルサイユ文学」とは、何も中国とフランスの文学交流から生まれたコンテンツではなく、ネットユーザーたちが作りあげた文体の一種。ある恋愛作家が微博(ウェイボー)で使い、盛り上げたことから、中国のネットで大ブレイクしている。
「ベルサイユ文学」は主にSNS、特に微信(WeChat)のモーメンツで頻繁に使われている。何気なくその裕福さを露呈してみせたり、遠まわしに自慢したり、それとなくブルジョアな生活を見せつけたりするのがその最大の特徴。つつましく、平凡に見える投稿内容から見え隠れするのは、「別にしたくてしているんじゃなくて、ただ、本当にこんなに裕福(またはイケメン、美しい、すごい)だけなのよ」という思いだ。
人気テレビ番組司会者の何●(ホー・ジョン、●は日の下に火)は、「ベルサイユ文学」について、「最もつつましい言葉で、最も派手に自慢すること」と総括している。
「ベルサイユ文学」の発案者である微博のブロガー「小奶球」は、「18世紀末のフランスベルサイユ宮殿の貴族を描いた日本の漫画『ベルサイユのばら』からインスピレーションを得た。『ベルサイユ文学』という言葉で、つつましい言葉遣いながら、自分は他の人より優れているという気持ちを表現する人々を皮肉りたかった」と説明する。
そしてこの「ベルサイユ文学」が最近、大ブレイクするようになったのは、恋愛作家「蒙淇淇77」の微博の書き込みに端を発している。彼女は、「大きな一軒家に住み、車はテスラ。一番よく行く場所は、北京東三環にある高級ショッピングセンター」と自称している人物。
そして、「泣きたい時は、絶対に家で一人で泣いてはダメ。絶対に涙をぐっとこらえて、ヴィクトリア・ハーバーかパリ、それかニューヨークかロンドンに行って泣くのよ」と書き込んでいる。
注意が必要なのはいわゆる「ベルサイユ文学」というのは、ストレートに自慢することとは大きな違いある点だ。優れた「ベルサイユ文学」というのは、まず謙虚に、自分はとても「平凡」なんだと落としておきながら、最後には一気に自慢するという風に起伏のある構成にすべき点。そしてその背後には、必ず「そうなんだけど、でも実はね」という切り替えポイントが隠されている。
「ベルサイユ文学」について、「ナルシストが自分で作り上げた虚像」という人もいれば、「優秀な自分や自分の生活を自慢するというのは個人の自由。結局のところ、『自慢するのは自分で、気まずさを感じるのは他人』なのだから。読んで楽しめるならそれでいい」という人もいる。「ベルサイユ文学」は一気に大ブレイクした後、一種のネタとなり、それほど深い意味を持たずに、多くの人が楽しめる投稿ネタの一つになっていることは確かだ。多くの人は、「ベルサイユ文学」をまねることで、ユーモラスにおどけたスタイルで、そんな「気まずさ」を表現しているのだ。
中国のコミュニティーサイト「豆瓣」では、すでに4万人が「ベルサイユ学研究グループ」に参加しており、その紹介には、「ベルサイユ文学投稿者たちに、自分の価値指向に問題があることに気付いてもらい、自分はすごいという偽りの感覚を作り上げようとしたり、自分の思いのほとんどをSNSに向けたりするのではなく、楽しい生活自体に注意を向けてもらうことができれば、本望だ」とつづられている。(提供/人民網日本語版・編集/KN)
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